小癪こしやく)” の例文
せよと言ひながら腰の一刀引拔ひきぬきつゝ身構みがまへなせばわるものどもは打笑ひ何の小癪こしやくあをさい息杖いきづゑとりのべ打てかゝるを此方はさわがず切拂ひ又打込を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『えゝ、つてゝよ』とあいちやんは小癪こしやくにもこたへて、『なかのやうなものがあるのは——それはみんくづですッて』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
少しは小癪こしやくに障つたが、起請を取交したわけでも、夫婦約束をしたわけでもないから、文句の言ひやうはない。正直にお祝を申上げて歸つて貰つたのさ。
余り小癪こしやくに触るつて言ふんで、何でも五六人ばかりで、なぐりに懸つた風なもんだが、巧にその下をくゞつて狐のやうに、ひよん/\げて行つて了つたさうだ。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
その凡庸な魂に巣食つてゐる一きは小癪こしやくな動物的な嗅覚を太平は憎まずにはゐられなかつた。
外套と青空 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
年増としまはまだよし、十五六の小癪こしやくなるが酸漿ほうづきふくんで此姿このなりはとをふさぐひともあるべし、ところがら是非ぜひもなや、昨日きのふ河岸店かしみせ何紫なにむらさき源氏名げんじなみゝのこれど、けふは地廻ぢまわりのきち手馴てなれぬ燒鳥やきとり夜店よみせして
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
受よと双方より詰寄るは是なんお花友次郎忠八等の三人なり其時吾助ははつおどろきしが元來強氣がうき曲者くせものなれば呵々から/\と打笑ひヤア小癪こしやくなり我を敵と云汝等こそ兄親の目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
下足番の種吉が一人で掃除さうぢをして居りましたが、それに訊くと、お孃さんの姿なんか見掛けないと、——劍もほろゝの挨拶ぢやありませんか、片輪者の癖に、小癪こしやくにさはる男ですが
年増はまだよし、十五六の小癪こしやくなるが酸漿ほうづきふくんでこの姿なりはと目をふさぐ人もあるべし、所がら是非もなや、昨日きのふ河岸店かしみせ何紫なにむらさき源氏名げんじな耳に残れど、けふは地廻りのきちと手馴れぬ焼鳥の夜店を出して
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
吐散せしが多兵衞はつひこらかね直立つゝたちさま茲な馬鹿八めと既に飛掛とびかゝらんとるを目玉も同く立上り小癪こしやくおのれがいや汝がと打てかゝれば此方もまけ仲間喧嘩なかまげんくわのどツたばた燭臺しよくだいを踏倒すやら煙草盆を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ツイ小癪こしやくにさはつたものでせう。