寢覺ねざめ)” の例文
新字:寝覚
寢覺ねざめには、浦島太郎うらしまたらう釣竿つりざをといふものがりました。それも伯父をぢさんのはなしてれたことですが、浦島太郎うらしまたらうつりをしたといふいはもありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
行く/\旭日あさひ未だ昇らず、曉露げうろの繁きこと恰も雨のごとし。霧は次第に東山とうざんより晴れて、未だ寢覺ねざめに至らざるに、日影は早くも對岸の山の半腹に及びぬ。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
本箱ほんばこをさがして、むらさきのおん姉君あねぎみの、第七帖だいしちでふすのも仰々ぎやう/\しからう。……炬燵こたつすべつてあるきさうな、膝栗毛ひざくりげぞく木曾街道きそかいだう寢覺ねざめのあたりに、一寸ちよつとはさんで。……
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「お北お吉の姉妹は身寄の者に引取られ、大黒屋の身上はお上に沒收ぼつしう、これで何も彼もお仕舞さ。だが、お吉もあまり寢覺ねざめよくあるまいが、此上ほじくり出すのは俺の流儀ぢやないよ」
銭形平次捕物控:180 罠 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
農人のうにん寢覺ねざめに通ふ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
へやらぬまでむは、かぜをぎ尾花をばなのきひさしわたそれならで、あししろの、ちら/\と、あこがれまよゆめて、まくらかよ寢覺ねざめなり。よしそれとても風情ふぜいかな。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寢覺ねざめといふところには名高なだか蕎麥屋そばやがありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
六四 寢覺ねざめ蕎麥屋そばや
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)