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媚
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なまめか
ふりがな文庫
“
媚
(
なまめか
)” の例文
行先
(
ゆくさき
)
が
案
(
あん
)
じられて、
我
(
われ
)
にもあらずしよんぼりと、
門
(
と
)
に
彳
(
たゝず
)
んで
入
(
はひ
)
りもやらぬ、
媚
(
なまめか
)
しい
最明寺殿
(
さいみやうじどの
)
を、
手
(
て
)
を
採
(
と
)
つて
招
(
せう
)
じ
入
(
い
)
れて、
舁据
(
かきす
)
ゑるやうに
圍爐裏
(
ゐろり
)
の
前
(
まへ
)
。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
あわれ、
茄子
(
なす
)
、二ツ、その前歯に、
鉄漿
(
かね
)
を含ませたらばとばかり、たとえん
方
(
かた
)
なく
﨟長
(
ろうた
)
けて、初々しく且つ
媚
(
なまめか
)
しい、唇を一目見るより、
衝
(
つ
)
と外套の襟を落した。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
媚
(
なまめか
)
しさ、というといえども、お米はおじさんの介添のみ、心にも留めなそうだが、人妻なれば
憚
(
はばか
)
られる。そこで、
件
(
くだん
)
の昼提灯を持直すと、柄の方を向うへ出した。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
黒縮緬
(
くろちりめん
)
の
紋着
(
もんつき
)
に
緋
(
ひ
)
を
襲
(
かさ
)
ねて、霞を腰に、前へすらりと結んだ姿は、あたかも
可
(
よ
)
し、
小児
(
こども
)
の丈に
裾
(
すそ
)
を
曳
(
ひ
)
いて、振袖長く、影も三尺、左右に水が垂れるばかり、その不思議な
媚
(
なまめか
)
しさは
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただし
媚
(
なまめか
)
しさは少なくなって、いくらか気韻が高く見えるが、それだけに品が可い。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
踊が
上手
(
うま
)
い、声もよし、
三味線
(
さみせん
)
はおもて芸、
下方
(
したかた
)
も、笛まで出来る。しかるに芸人の自覚といった事が少しもない。顔だちも目についたが、色っぽく見えない処へ、
媚
(
なまめか
)
しさなどは
気
(
け
)
もなかった。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい。」と
媚
(
なまめか
)
しい声、
婦人
(
おんな
)
が、看板をつけたのであった、古市組合。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夫人は
蒲団
(
ふとん
)
に居直り、薄い膝に両手をちゃんと、
媚
(
なまめか
)
しいが威儀正しく
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その取乱した
態
(
ふり
)
の、あわただしい
中
(
うち
)
にも、
媚
(
なまめか
)
しさは、姿の見えかくれる榎の根の荘厳に感じらるるのさえ、かえって露草の根の糸の、細く、やさしく
戦
(
そよ
)
ぎ
縺
(
もつ
)
れるように思わせつつ、堂の縁を
往来
(
ゆきき
)
した。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
媚
漢検1級
部首:⼥
12画
“媚”を含む語句
媚態
柔媚
媚笑
媚色
媚態的
艶媚
明媚
媚薬
風光明媚
嬌媚
媚言
佞媚
媚藥
媚沢山
妍媚
百媚
阿媚
媚々
狐媚狐惑
敵媚
...