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如法
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にょほう
ふりがな文庫
“
如法
(
にょほう
)” の例文
が、俺たちの
為
(
な
)
す処は、退いて見ると、
如法
(
にょほう
)
これ下女下男の
所為
(
しょい
)
だ。
天
(
あめ
)
が下に何と烏ともあろうものが、大分権式を落すわけだな。
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ということを憲法といい、また
如法
(
にょほう
)
ともいったそうであると。元弘年間の北条与党の僧兵のうちには、笹目憲法と名乗った坊主もある。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竜之助のために蛙を叩きつけられたような目に会い、幸い泥田であったとはいえ、
手練
(
しゅれん
)
の人に
如法
(
にょほう
)
に投げられたのですから
体
(
たい
)
の当りが
手強
(
てごわ
)
い。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
やはり他の
天部
(
てんぶ
)
夜叉部
(
やしゃぶ
)
等の修法の如くに、相伝を得て、次第により
如法
(
にょほう
)
に修するものであろう。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
身を以て苦しみぬいたという外に回想すべき何物をもそこに
窺
(
うかが
)
えないからである。
如法
(
にょほう
)
の
黒闇
(
こくあん
)
がすべてを領していた。経過した一々の事象も内心に何らの写象をもとどめていない。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
▼ もっと見る
この娘の母もまたかつて川童の子を産みしことありという。二代や三代の因縁にはあらずという者もあり。この家も
如法
(
にょほう
)
の豪家にて何の某という士族なり。村会議員をしたることもあり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
夜は
如法
(
にょほう
)
の闇に、昼もなお薄暗い洞窟のうちに端座して、ただ右の腕のみを、狂気のごとくに振っていた。市九郎にとって、右の腕を振ることのみが、彼の宗教的生活のすべてになってしまった。
恩讐の彼方に
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
が、俺たちの為す
処
(
ところ
)
は、
退
(
しりぞ
)
いて見ると、
如法
(
にょほう
)
これ下女下男の
所為
(
しょい
)
だ。
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
に何と烏ともあらうものが、大分
権式
(
けんしき
)
を落すわけだな。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
恋に狂うた女と、
凜々
(
りり
)
しい武士の魂に生きようとする男とは、しばし、
如法
(
にょほう
)
の
闇
(
やみ
)
に争い続けた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竜之助の武蔵太郎、これも
如法
(
にょほう
)
に見納めて
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
さて、
処
(
ところ
)
で、矢を
貫
(
つらぬ
)
いた都鳥を持つて、大島守
登営
(
とえい
)
に及び、将軍家一覧の上にて、
如法
(
にょほう
)
、
鎧櫃
(
よろいびつ
)
に納めた。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
如法
(
にょほう
)
の
闇
(
やみ
)
瞋恚
(
しんい
)
の
夜烏
(
よがらす
)
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
素裸に腹帯を
緊
(
し
)
めて、途中川二つ渡って、伯父夫婦を見舞に来た、宿に着いたのは真夜中二時だ、と聞くさえ、その
胆勇
(
たんゆう
)
殆
(
ほとん
)
ど人間の類でない、が、
暴風
(
ぼうふう
)
強雨
(
きょうう
)
如法
(
にょほう
)
の
大闇黒中
(
だいあんこくちゅう
)
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
僧都 いや、荒海を切って影を
顕
(
あらわ
)
すのは
暴風雨
(
あらし
)
の折から。
如法
(
にょほう
)
たいてい
暗夜
(
やみ
)
じゃに因って、見えるのは墓の船に、
死骸
(
しがい
)
の
蠢
(
うごめ
)
く
裸体
(
はだか
)
ばかり。色ある
女性
(
にょしょう
)
の
衣
(
きぬ
)
などは
睫毛
(
まつげ
)
にも
掛
(
かか
)
りませぬ。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
西明寺
(
さいみょうじ
)
——もとこの寺は、松平氏が旧領石州から奉搬の伝来で、土地の町村に
檀家
(
だんか
)
がない。従って盆暮のつけ届け、早い話がおとむらい一つない。
如法
(
にょほう
)
の貧地で、堂も庫裡も荒れ放題。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その女学校の門を通過ぎた処に、以前は
草鞋
(
わらじ
)
でも
振
(
ぶ
)
ら下げて売ったろう。
葭簀張
(
よしずばり
)
ながら二坪ばかり
囲
(
かこい
)
を取った茶店が
一張
(
ひとはり
)
。片側に立樹の茂った空地の森を風情にして、
如法
(
にょほう
)
の婆さんが煮ばなを商う。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
如
常用漢字
中学
部首:⼥
6画
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
“如法”で始まる語句
如法闇夜
如法寺
如法寺村
如法暗夜
如法玩弄
如法堂
如法経
如法寺山
如法長夜