アメ)” の例文
アメなるや、おとたなばたのうながせる、玉のみすまる、みすまるに、あな玉はや。三谷二渡ミタニフタワタらす、あぢしきたかひこねの神ぞや(記)
たなばたと盆祭りと (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
エ段の仮名にあたる音がア段にあたる音に転ずる(タケ—たかむら、アメ—あまぐも、フネ—ふなのり)
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
アメ日矛ヒホロの持ち帰りし浪振比礼ナミフルヒレ浪切ナミキル比礼、臣津野オミツヌ命の国作りの神話、猿田彦神の神話に見ゆる比良夫貝ヒラフガイ及び海鼠ナマコ櫛八玉クシヤタマ神の鵜に化して、海底のハニい出でたる、素盞嗚尊の浮宝ウキタカラを作りし
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
みよしのゝ山の上より、いやはてに 高見の山は アメにとゞけり
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
天香具山は、尠くとも、地上に二个所は考へられてゐた。比沼の真名井は、天上のものと同視したらしく、アメ狭田サダ・長田は、地上にも移されてゐた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
アメ」が「アマ」になる。こういう音の変化があります。この「カ」「ハ」「マ」にかわる「ケ」「へ」「メ」は、いずれも乙の類に属するもので、四段已然形と同じ形であります。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
天香具山あめのかぐやまは、すくなくとも、地上に二か所は考えられていた。比沼の真名井は、天上のものと同視したらしく、アメ狭田サダ・長田は、地上にも移されていた。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
棚は、アメ湯河板挙ユカハタナ・棚橋・閼伽棚(簀子から、かけ出したもの)の棚で、物からかけ出した作りである。
たなばたと盆祭りと (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
劫初ゴフシヨから末代まで、此世に出ては消える、アメシタ青人草アヲヒトグサと一列に、おれは、此世に、影も形も殘さない草の葉になるのは、いやだ。どうあつても、不承知だ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
劫初ゴフシヨから末代まで、此世に出ては消える、アメシタ青人草アヲヒトグサと一列に、おれは、此世に、影も形も殘さない草の葉になるのは、いやだ。どうあつても、不承知だ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
劫初ゴフシヨから末代まで、此世に出ては消える、アメシタ青人草アヲヒトグサと一列に、おれは、此世に、影も形も残さない草の葉になるのは、いやだ。どうあつても、不承知だ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「宜しく天の香具山の社の中の土を取りて、アメ平瓫ヒラカ八十枚ヤソヒラを造り、并せて厳瓫イツベを造りて、天神・地祇を敬祭し、亦イツ呪咀カシリをせよ。此の如くせば則、虜自ら平伏せむ」
したてる媛の歌と言ふ大歌夷曲ヒナブリの「アメなるや弟たなばたのウナがせる珠のみすまる……」(神代紀)など言ふ句の伝つたのも、水神の巫女の盛装した姿の記憶が出てゐるのだ。
君が行く道の長道ナガテを 繰りタヽね、き亡ぼさむ アメの火もがも(宅守相聞——万葉集巻十五)
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そこに神自体カムナガラと信ぜられた大倭根子天皇の起つて、天神の詔旨をみこともたせ給ふ時、天上・天下の区別が取り除かれて、真のアメ高座タカクラとなるものと信ぜられてゐたのである。
高御座 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
中にはアメ探女サグメの類で、標山以外の地へ推して出られる神もあつたらうが、大体に於ては、まづ人民の希望に合し、彼らが用意した場所に於て、祭りを享けられたことであらう。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
地上の事物に、アマアマつ・アメのなど言ふ修飾を加へたのが、其だ。日本古代の文学を見るには、みこともちの思想及び時代並びに地理の超越、この三つの点を考へる事が、大切である。
この玉串をさし立てゝ、夕日より朝日照るに至るまで、天つのりとの太のりと言をもてれ。かくのらば、占象マチは、わかひるに、ゆつ篁出でむ。其下よりアメ八井ヤヰ出でむ。……(中臣寿詞)
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
兄磯城忿りて曰はく、アメ壓神オシカミ至ると聞きて、吾慨憤する時……。次に、弟磯城の宅に到り……。時に、弟磯城、※然として容を改めて曰はく、臣天壓神至ると聞き……。(神武紀戊午年)
こうした習慣から、神聖観を表すために「アメ」を冠らせるようにもなった。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
ひさかたのアメかな機。「女鳥メトリのわがおほきみのオロす機。タネろかも。」
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ひさかたのアメかな機。「女鳥メトリのわがおほきみのオロす機。タネろかも。」
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かうした習慣から、神聖観を表す為に「アメ」を冠らせる様にもなつた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
アメの下清くはらひて、上古カミツヨまつりごとに復る よろこべ
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
吾はたゞ アメにありとも ツチにありとも﹆
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
吾はたゞ アメにありとも ツチにありとも
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
掘れば、アメ八井ヤヰが湧き出よう……