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壁
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へき
ふりがな文庫
“
壁
(
へき
)” の例文
と、それからは一切、城門の
鉄扉
(
てっぴ
)
を閉じ、
壁
(
へき
)
を高うし、殻の如くただ守っていた。しかし城塁の中ではこんどは不思議な現象がおこりだしていた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
又
嘗
(
かつ
)
て
貴州
(
きしゅう
)
金竺
(
きんちく
)
長官
司羅永菴
(
しらえいあん
)
の
壁
(
へき
)
に題したまえる七律二章の如き、皆
誦
(
しょう
)
す可し。其二に曰く
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
下は白い砂を敷いた様な清潔な道が両
壁
(
へき
)
の
巌
(
いは
)
から自然に
沁
(
しみ
)
出る水があるのか少し湿つて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
喞筒
(
ポンプ
)
の材料には初め
壁
(
へき
)
の厚いガラスを用い、活栓に
硬
(
かた
)
ゴムを使用致しました。これは血液の流れ工合を外部から観察するためでありましたが、後には、
喞筒
(
ポンプ
)
も活栓も共に鋼鉄に致しました。
人工心臓
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
猛悪な形相の
猫鮫
(
ねこざめ
)
、
虎鮫
(
とらざめ
)
が、血の気の失せた粘膜の、白い腹を見せて、通り魔の様にす早く眼界を横ぎり、時には
深讐
(
しんしゅう
)
の目をいからせてガラス
壁
(
へき
)
に突進し、それを食い破ろうとさえします。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
わが家は煙突の
壁
(
へき
)
の蔦かづら日ましに染みて煙立てにけり
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
やっと、ややおちついて四
壁
(
へき
)
をみると、
龍燈
(
りゅうとう
)
、
鳳燭
(
ほうしょく
)
の光は、
碧
(
みどり
)
と
金色
(
こんじき
)
を
映
(
は
)
え
交
(
か
)
わし、二列となっている仙童女は、
旌
(
はた
)
、
香瓶
(
こうびん
)
、
笏
(
しゃく
)
、
供華
(
くげ
)
などをささげていた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わが家は煙突の
壁
(
へき
)
の蔦かづら日ましに染みて煙立てにけり
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ごうごうの地鳴りは鳴りやまず、一
震
(
しん
)
四
壁
(
へき
)
を裂き、また、山を
震
(
ふる
)
ッて、このため、龍虎山の全峰は
吠
(
ほ
)
え、
信江
(
しんこう
)
上饒
(
じょうじょう
)
の水は、あふれ捲いて、
麓
(
ふもと
)
を呑むかと思われるほどだった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
敵は、次々と、
筏
(
いかだ
)
を組んで、濁水を越え、打ち払っても打ち退けてもひるまずによじ登ってくる。
午
(
うま
)
の刻を過ぎる頃には、両軍の水つく屍に
壁
(
へき
)
は泥血に染まり、濁水の
濠
(
ほり
)
も埋まるばかりに見えた。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
民部のかんがえ
方
(
かた
)
は、どういう
絶望
(
ぜつぼう
)
の
壁
(
へき
)
に
打
(
ぶ
)
つかっても、けっして
狂
(
くる
)
うことがなかった。
情熱
(
じょうねつ
)
の一方に走りがちな
蔦之助
(
つたのすけ
)
や
小文治
(
こぶんじ
)
は、それに、
反省
(
はんせい
)
されはげまされて、ふたたび馬の
背
(
せ
)
にとび乗った。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“壁”の解説
壁(かべ、en: wall)とは、建物において床と屋根または天井を除く四方を囲うもの、または部屋と部屋の隔てとなるもの、建物の仕切りとなる平板状の部分。広義には屋外で領域を区切るための「塀」も含む。
(出典:Wikipedia)
壁
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“壁”を含む語句
絶壁
合壁
岩壁
煉瓦壁
胸壁
白壁
壁際
墻壁
壁板
壁間
城壁
牆壁
四壁
金壁
壁掛
外壁
壁越
壁隣
壁炉
壁代
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