“胸壁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうへき40.0%
むなかべ20.0%
バットレス20.0%
パラペット20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つまり巨大な土壇にたたみあげて、その急斜面には、鹿垣ししがきをつらね、さらに胸壁きょうへきやら板塀など二重三重のかまえを上にむすび、内にはまた大木や大石を山とつんで
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その様子が火鉢から離れて据わらせたら、身の置所に困りはすまいかと思われるようである。火鉢と云う胸壁むなかべって、僅かに敵に当っていると云っても好い位である。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
暫く登りその上に出て、本沢のリンネを覗くとそれは深くえぐれていてそれについて行く事は出来ないので、そのまま上の草の混った胸壁バットレスを登り続ける。
一ノ倉沢正面の登攀 (新字新仮名) / 小川登喜男(著)
ぐるりを胸壁パラペットがとりまいている。一方に出入口があって、石段から、斬られる人間が首をのばした小さい台と、鎖のたぐまりが雪に見える。
モスクワ印象記 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)