『モスクワ印象記（モスクワいんしょうき）』

トゥウェルスカヤの大通を左へ入る。かどの中央出版所にはトルキスタン文字の出版広告がはりだされ、午後は、飾窓に通行人がたかって人間と猫の内臓模型をあかず眺める。緑色の円い韃靼帽をかぶった辻待ち橇の馭者が、その人だかりを白髯のなかからながめてい …

著者	宮本百合子
ジャンル	文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行
初出	「改造」1928（昭和3）年8月号
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約42分（500文字/分）
朗読目安時間	約1時間10分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

何（チトー） 何故（パチェムー） 皇后（ツァリーッツァ） 留（ルーブル） 宗教（レリーギア） 乾酪（バタ） 室（クワルテイラ） 白布（プラトーク） 魂（ドゥシャー） 二十（ドゥワツツアッチ） 門（ヴァロータ） 女中（ゴールニーチナヤ） 石橋（カーメンヌイ・モスト） 猟人（アホートスイ） 霧（トマーン） 食堂（ストローヷヤ） 布（プラトーク） 案内（ガイド） 人生（ジーズニ） 頓（トン） 醜聞（スカンダル） 胸壁（パラペット） 鰐（クロコジール） 尤（もっとも） 市民（グラジュダニン） 広間（ザール） 文化（クリトゥーラ） 十月（オクチャーブリ） 上靴（ガローシ） 長靴（サパキー） 天真（ナイーブ） 皇帝（ツァー） 蹴球（フットボール） 堰堤（ダム） 尖（さき） 技師（インジェニエール） 標語（ローズング） 流感（グリップ） 焚刑（ふんけい） 好い（ハローシイ） 凍（い） 韃靼（だったん） 栗鼠（りす） 厳寒（モローズ） 軋（きし） 売店（キオスク） 貸室（クワルティーラ） 観光（サイト・シーイング） 蝙蝠（こうもり） 独逸（ドイツ） 罌粟（けし） 糖菓（コンフェクト） 噤（つぐ） 寒い（ホーロドノ） 基督（キリスト）