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場處
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ばしよ
『
此處は
可なり
釣れます。』と
老爺は
僕の
直ぐ
傍に
腰を
下して
煙草を
喫ひだした。けれど
一人が
竿を
出し
得る
丈の
場處だからボズさんは
唯見物をして
居た。
又禽類の
習性として、
毎夜、おなじ
場處、おなじ
樹に、
枝に、かつ
飛び、かつ
留るものださうである。
場處も
小石川の
植物園にちかく
物靜なれば、
少しの
不便を
疵にして
他には
申す
旨のなき
貸家ありけり、
門の
柱に
札をはりしより
大凡三月ごしにもなりけれど、いまだに
住人のさだまらで
火災の
避難に
於ては
旋風に
襲はれさうな
場處を
避けること。