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地団駄
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じだんだ
ふりがな文庫
“
地団駄
(
じだんだ
)” の例文
旧字:
地團駄
私は
踵
(
かかと
)
が痛くなるほど強く
地団駄
(
じだんだ
)
を踏んだ……ベタリと座り込んだ…………仰向けに寝た……又起上って部屋の中を見まわした。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
一方、宇治山田の米友は、浅間の町の迷児の道しるべの辻に立って、しきりに
地団駄
(
じだんだ
)
を踏んだり、嘆息をしたりしている。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
支払いに応じない八百屋と時計屋と地主と何屋だか七八人あり(一人当り金五円)娘は今に至るまで
地団駄
(
じだんだ
)
ふんでいる。
白痴
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
と、
地団駄
(
じだんだ
)
踏んで、その遺言書に記してあったようだが、私も、いまは、その痛切な嘆きには一も二も無く共鳴したい。
乞食学生
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
長州の
木戸孝允
(
きどたかよし
)
のごとき人はそれを言って、西郷ありてこそ自分らも
薩摩
(
さつま
)
と
合力
(
ごうりき
)
し、いささか維新の盛時にも遭遇したものであるのに、と
地団駄
(
じだんだ
)
を踏んだ。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
さては! 海路をとって相馬中村へ逃げる気とみえる! と栄三郎と泰軒が船をにらんで
地団駄
(
じだんだ
)
をふんだとき。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
せっかくとび出すところまで反逆しながら、結局は
地団駄
(
じだんだ
)
をふむような思いをさせられている日本の女、それにしても澄子は何という古風な恋愛に生き通す女だろう。
妻の座
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
帆村は真赤になって
地団駄
(
じだんだ
)
をふんで口惜しがったが、それとともに一方では安心もした。彼はこの車の中にひょっとすると糸子が入っているかも知れないと思っていたのだ。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
なぜだ? なぜだ? 大きな子供・子路にとって、こればかりは幾ら憤慨しても憤慨し足りないのだ。彼は
地団駄
(
じだんだ
)
を
踏
(
ふ
)
む思いで、天とは何だと考える。天は何を見ているのだ。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
それを次郎が嫌って無理に二、三間離れると、彼はすぐ
地団駄
(
じだんだ
)
をふんで泣き出した。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
船首
(
へさき
)
に立った頼正は
地団駄
(
じだんだ
)
踏んで叫ぶのであったが、しかし進み出る者はない。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
礼子が
地団駄
(
じだんだ
)
を踏んで啓吉よりも高い声をあげて泣きたてた。
泣虫小僧
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
さう云つて仰山に体をゆすぶつて、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みながら
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
能登守を打ち殺せば、それでお君の眼を
醒
(
さ
)
まさせることもできたろうにと思い返して、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏むのでありました。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「さてさて、たわけた牛ではある。川に小便をするとは、もったいない。むだである。畑にしたなら、よい肥料になるものを。」と
地団駄
(
じだんだ
)
踏んで
叫喚
(
きょうかん
)
したという。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
と、
地団駄
(
じだんだ
)
踏んでも、あとの祭。さっそく、藩士の一隊が決死の勢いで、壺探索に江戸へ立ち向かう。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
次に並ぶはモ
一
(
ひと
)
つスゴイよ。これは何でもわかった地獄じゃ。おのれ
彼奴
(
あいつ
)
が正気の俺をば。こんな処へ投げ込みおるかと。歯噛み、身もだえ、
地団駄
(
じだんだ
)
、踏んでも。踏めば踏む程、親切地獄じゃ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
帆村は
地団駄
(
じだんだ
)
ふんで
口惜
(
くや
)
しがったが、もうどうすることも出来ない。
東京要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
さう云つて仰山に体をゆすぶつて、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みながら
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
泥棒をつかまえて縄を
綯
(
な
)
うような、ブマなことをしでかした自分を、米友は
歯痒
(
はがゆ
)
く思って
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その学者も「
面妖
(
めんよう
)
の老頭にして、いかぬ老頭なり」とその報告書にしるしてありますくらいで、
地団駄
(
じだんだ
)
踏んでくやしがった様が、その一句に
依
(
よ
)
っても十分に察知できるのであります。
黄村先生言行録
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「足らん」首領は
地団駄
(
じだんだ
)
をふみながら、雷のような声でどなった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そう云って
仰山
(
ぎょうさん
)
に体をゆすぶって、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みながら
猫と庄造と二人のおんな
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
チョビ安は気がふれたように、
地団駄
(
じだんだ
)
をふむだけだ。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
米友は舌打鳴らして
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みました。どうも見廻したところ、この近辺にわが尋ねる先生の気配がない。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ファウストは、この人情の機微に就いて、わななきつつ書斎で独語しているようであります。ことにも、それが芸術家の場合、黒煙
濛々
(
もうもう
)
の
地団駄
(
じだんだ
)
踏むばかりの焦躁でなければなりません。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
海辺に立って騒ぐもののうち、気の
利
(
き
)
いたのは、気が利き過ぎて、かえって
地団駄
(
じだんだ
)
を踏むのもある。
大菩薩峠:28 Oceanの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
もう、これで自分も、申しぶんの無い
醜態
(
しゅうたい
)
の男になった。一点の清潔も無い。どろどろ油ぎって、濁って、ぶざまで、ああ、もう私は、永遠にウェルテルではない!
地団駄
(
じだんだ
)
を踏む思いである。
八十八夜
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
と舌を打って
地団駄
(
じだんだ
)
を踏んだ人は浅間の人士はまだ知るまいが、これぞ宇治山田の米友であります。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私は、「たしかな事」だけを書きたかったのです。自分の掌で、明確に知覚したものだけを書いて置きたかったのです。怒りも、悲しみも、
地団駄
(
じだんだ
)
踏んだ残念な思いも。私は、嘘を書かなかった。
風の便り
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
米友はその声を聞くと、その声の起った自分の
耳朶
(
みみたぶ
)
を
掻
(
か
)
きむしって
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みました。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
メロスは口惜しく、
地団駄
(
じだんだ
)
踏んだ。ものも言いたくなくなった。
走れメロス
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そこで当然、警告を無視された向う岸の船頭が、怒号と共に
地団駄
(
じだんだ
)
を踏み出したのは無理もないが、同時に、こちら側の岸に立っている船頭共も黙ってはいないのが当然であります。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
僕は立ちどまり、
地団駄
(
じだんだ
)
踏みたい思いで
眉山
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
血眼
(
ちまなこ
)
になって、大の男二人が騒ぎ廻るのが笑止千万、実はまかれたのだ、とうからきゃつにすっかり鼻毛を読まれていたのだ。
地団駄
(
じだんだ
)
ふんでも追っつかない、女と侮った——あちらが役者が一枚上だ。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
米友は闇の中に
躍
(
おど
)
り上って、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏み立てているものらしい。
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この最大の無理を再びくりかえして、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏みました。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
こう言って米友は、我知らず立ちどまって、
地団駄
(
じだんだ
)
を踏み
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
団
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
駄
常用漢字
中学
部首:⾺
14画
“地団”で始まる語句
地団太