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出額
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おでこ
ふりがな文庫
“
出額
(
おでこ
)” の例文
そうして、店の隅なる釣棚の高い処に、
出額
(
おでこ
)
で
下睨
(
したにら
)
みをしながら、きょとりと円い目をして、くすりと笑う……
大
(
おおき
)
な、古い、張子の福助を見た。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
年子
(
としご
)
のようなあたしの妹は、一年ばかり間をおいて学校へ上った。色の白い涼しい眼の子だが
出額
(
おでこ
)
なので前髪を深くきってさげていたので、眼玉の廂といわれていた。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
出額
(
おでこ
)
でまたこう、しゃくうように人を
視
(
み
)
た工合が、これで
魂
(
たましい
)
が入ると、
麓
(
ふもと
)
の茶店へ下りて行って、
少女
(
こおんな
)
の肩を
大
(
おおき
)
な手で
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
出額
(
おでこ
)
をがッくり、
爪尖
(
つまさき
)
に
蠣殻
(
かきがら
)
を突ッかけて、
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
の散ったあとへ、ぼたぼたと
溢
(
こぼ
)
れて映る、烏の影へ
足礫
(
あしつぶて
)
。
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
衝
(
つ
)
と身を起こして追おうとすると、
奴
(
やっこ
)
は
駈出
(
かけだ
)
した
五足
(
いつあし
)
ばかりを、一飛びに跳ね返って、ひょいと
踞
(
しゃが
)
み、立った女房の
前垂
(
まえだれ
)
のあたりへ、円い
頤
(
あご
)
、
出額
(
おでこ
)
で仰いで
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と
恍
(
とぼ
)
けた顔。この
大業
(
おおぎょう
)
なのが
可笑
(
おかし
)
いとて、店に
突立
(
つッた
)
った
出額
(
おでこ
)
の小僧は、お千世の方を向いて、くすりと遣る。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鼠
(
ねずみ
)
の
嫁入
(
よめいり
)
に
担
(
かつ
)
ぎそうな小さな
駕籠
(
かご
)
の中に、くたりとなって、ふんふんと鼻息を荒くするごとに、その
出額
(
おでこ
)
に
蚯蚓
(
みみず
)
のような横筋を
畝
(
うね
)
らせながら、きょろきょろと
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
白粉
(
おしろい
)
のその頸を、ぬいと
出額
(
おでこ
)
の下の、
小慧
(
こざか
)
しげに、世智辛く光る
金壺眼
(
かなつぼまなこ
)
で、じろりと見越して
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
なぜというに、目をきょろりと
出額
(
おでこ
)
の下から、扇子
構
(
がまえ
)
で、会釈をしたように思ったからである。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ぺたんことも
曲
(
ゆが
)
んだとも、
大
(
おほ
)
きな
下駄
(
げた
)
を
引摺
(
ひきず
)
つて、
前屈
(
まへかゞ
)
みに
俯向
(
うつむ
)
いた、
瓢箪
(
へうたん
)
を
俯向
(
うつむき
)
に、
突
(
つ
)
き
出
(
で
)
た
出額
(
おでこ
)
の
尻
(
しり
)
すぼけ、
情
(
なさけ
)
を
知
(
し
)
らず
故
(
ことさ
)
らに
繪
(
ゑ
)
に
描
(
か
)
いたやうなのが、ピイロロロピイと
仰向
(
あふむ
)
いて
吹
(
ふ
)
いて、すぐ
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ところが、もし、顔が黄色膨れの頭でっかち、えらい
出額
(
おでこ
)
で。」
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と暮れかかる
蜘蛛
(
くも
)
の
囲
(
い
)
の
檐
(
のき
)
を仰いだ、
奴
(
やっこ
)
の
出額
(
おでこ
)
は暗かった。
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小僧
合点
(
がってん
)
して、たちまち
出額
(
おでこ
)
に
蛸顱巻
(
たこはちまき
)
。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
額
常用漢字
小5
部首:⾴
18画
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出額助