トップ
>
内部
>
うち
ふりがな文庫
“
内部
(
うち
)” の例文
とたんに、紙帳の裾が
翻
(
ひるがえ
)
り、
内部
(
うち
)
から
掬
(
すく
)
うように斬り上げた刀が、廊下にころがったままで燃えている、燭台の燈に一瞬間輝いた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
また他の
能力
(
ちから
)
をかへりみることなしとみゆ、知るべし、我等の
内部
(
うち
)
に燃ゆる魂、一のみならじと思ふは即ち誤りなることを 四—六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
内部
(
うち
)
なる水火が暴風雨を生ぜぬにはおかぬのか——とまれ、かかる騒動の真っただなかへ、われら、美濃国関の里よりのりこみ来たったわけでござる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
内部
(
うち
)
に満ちあふれる勝利と歓喜の情がその声に力をつけた。目の中が暗くなったので、行と行が入り交じってきたが、彼女は
諳
(
そら
)
でちゃんと読むことができた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
ある
年
(
とし
)
の
夏
(
なつ
)
の
初
(
はじめ
)
、
館
(
やかた
)
の
森
(
もり
)
に
蝉時雨
(
せみしぐれ
)
が
早瀬
(
はやせ
)
を
走
(
はし
)
る
水
(
みず
)
のように、
喧
(
かまびず
)
しく
聞
(
きこ
)
えている、
暑
(
あつ
)
い
真昼過
(
まひるす
)
ぎのことであったと
申
(
もう
)
します——
館
(
やかた
)
の
内部
(
うち
)
は
降
(
ふ
)
って
湧
(
わ
)
いたような
不時
(
ふじ
)
の
来客
(
らいきゃく
)
に
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
一つは気魄や、体質により、一概にも言われませんが、概して、人間の
内部
(
うち
)
にある「飽くまで生き抜く力」というものを、信仰とか信念とかで掴んだ人が活動が続くようです。
仏教人生読本
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
天幕でなく板をもってうまく拵えてその
外部
(
そと
)
は
切布
(
きれ
)
で張ってある。
内部
(
うち
)
もいろいろ立派な模様
晒布
(
更紗
)
で張り付けてある。仮住居ですけれどもなかなか綺麗にしてある。そこへ招待された。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
何時自分が東京を去ったか、
何処
(
いずこ
)
を指して出たか、
何人
(
なにびと
)
も知らない、母にも手紙一つ出さず、建前が済んで
内部
(
うち
)
の
雑作
(
ぞうさく
)
も半ば出来上った新築校舎にすら一
瞥
(
べつ
)
もくれないで夜
窃
(
ひそ
)
かに迷い出たのである。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
かれ
内部
(
うち
)
より打たれて、世捨てびとのごとく、
名誉
(
ほまれ
)
なく死なしめよ
精
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
変な
呻
(
うな
)
り声が、
内部
(
うち
)
から聞えます。
正
(
まさ
)
しくこの部屋です。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『
内部
(
うち
)
から鍵をかけたのだ!』
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
さきに
内部
(
うち
)
のみ濕へるその
眼
(
まなこ
)
、あふれながれて唇に傳はり、また寒さは目の中の涙を凍らしてふたゝび之をとざせり 四六—四八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
同じ一枚の障子に映ずる黒かげ——ではあるが、戸外から見上げる栄三郎と、
内部
(
うち
)
にあって自ら眺めるお艶と果たしてどっちがいっそう苦しくつらかったであろうか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
内部
(
うち
)
から見たこの紙帳の気味悪さ! 血蜘蛛の
胴体
(
どう
)
は、厚味を持って、紙帳の面に張り付いていた。左衛門が投げ付けた
腸
(
はらわた
)
の、皮や肉が、張り付いたままで
凝結
(
こご
)
ったからであった。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
『
内部
(
うち
)
から
鍵
(
かぎ
)
をかけたのだ!』
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
かくて彼足を左にむけたり、我等は城壁をあとにし、一の溪に入りたる路をとり、
内部
(
うち
)
にむかひてすゝめり 一三三—一三五
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
離座敷の
内部
(
うち
)
の
一室
(
ひとま
)
。——そこには屏風が立て廻してあった。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
讀者よ、いざ目を鋭くして
眞
(
まこと
)
を見よ、そは
被物
(
おほひ
)
はげに今いと薄く、
内部
(
うち
)
をうかがふこと容易なればなり 一九—二一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
こゝには憂へ憂ひをとゞめ、なやみは目の上の
障礙
(
しやうげ
)
にさへられ、苦しみをまさんとて
内部
(
うち
)
にかへれり 九四—九六
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
あらたに出し日の光を日にやはらかならしむる茂れる生ける神の林の
内部
(
うち
)
をも
周邊
(
まはり
)
をも
探
(
さぐ
)
らんとて 一—三
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
“内部”の意味
《名詞》
内 部 (ないぶ)
仕切りの中の方。
集団の中。
(出典:Wiktionary)
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
部
常用漢字
小3
部首:⾢
11画
“内部”で始まる語句
内部状態
内部韻律
内部の生命
内部の韻律