仕立物したてもの)” の例文
その出品は重に習字、図画、女子は仕立物したてもの等で、生徒の父兄姉妹は朝からぞろぞろと押かける。取りどりの評判。
画の悲み (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「へエ、十年前に亭主の多の市と別れて隣町で細々と仕立物したてものをしながら暮して居ますよ」
なにみねたかと安兵衛やすべゑ起上おきあがれば、女房つま内職ないしよく仕立物したてもの餘念よねんなかりしをやめて、まあ/\れはめづらしいとらぬばかりによろばれ、れば六でうに一けん戸棚とだなたゞ一つ
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
勿々なか/\如才じよさいなき者なり夫の又女房が縫針ぬひはりわざは大の上手じやうずにて某しも仕立物したてもの
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
或日あるひ學校がくかう生徒せいと製作物せいさくぶつ展覽會てんらんくわいひらかれた。その出品しゆつぴんおも習字しふじ※畫づぐわ女子ぢよし仕立物したてものとうで、生徒せいと父兄姉妹ふけいしまいあさからぞろ/\とおしかける。りどりの評判ひやうばん
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
鑑定めきゝたりしろうあるじさそひにまかせ、此地このち活計たつきもとむとて親子おやこ三人みたり旅衣たびごろも、たちいでしは此譯このわけ、それよりおくなになれや、いまりようのあづかりをしてはゝ遊女ゆうぢよ仕立物したてものちゝ小格子こがうし書記しよきりぬ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)