二聲ふたこゑ)” の例文
新字:二声
もし/\と、二聲ふたこゑ三聲みこゑんでたが、ざとい老人らうじん寐入ねいりばな、けて、つみ屈託くつたくも、やままちなんにもないから、ゆきしづまりかへつて一層いつそう寐心ねごころささうに、いびききこえずひツそりしてる。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小六ころくちやすこ躊躇ちうちよしてゐたが、あにからまた二聲ふたこゑほどつゞけざまにおほきなこゑけられたので、やむひく返事へんじをして、ふすまからかほした。其顏そのかほ酒氣しゆきのまだめないあかいろふちびてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御米およね御米およね」と二聲ふたこゑんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)