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世態
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せたい
ふりがな文庫
“
世態
(
せたい
)” の例文
明治の革命起りて
世態
(
せたい
)
人情
忽
(
たちま
)
ち一変するや江戸の美術工芸にしてよく今日までその命脈を保てるもの実に芝居と
踊三味線
(
おどりしゃみせん
)
とあるのみ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そのままという所に重きを置いて
世態
(
せたい
)
をありのままに欠点も、弱点も、
表裏
(
ひょうり
)
ともに、一元にあらぬ二元以上にわたって実際を描き出すのであります。
教育と文芸
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その時の
世態
(
せたい
)
人情に
於
(
おい
)
て、外国航海など云えば、
開闢
(
かいびゃく
)
以来の珍事と云おうか、
寧
(
むし
)
ろ恐ろしい
命掛
(
いのちが
)
けの事で、木村は
勿論
(
もちろん
)
軍艦奉行であるから家来はある
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
しかし
太古
(
たいこ
)
における
日本
(
にほん
)
の
世態
(
せたい
)
は
決
(
けつ
)
してこれが
爲
(
ため
)
に
大
(
だい
)
なる
慘害
(
さんがい
)
を
被
(
かうむ
)
らなかつたことは
明瞭
(
めいれう
)
である。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
世態
(
せたい
)
人情の裏のうらまで知りつくしたこんにちにいたるまで、忠相はなお、かつて伊勢の山田のおつるへ動きかけた淡い恋ごころを、人知れず、わが世の恋と呼んでいるのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
万法
(
ばんぽふ
)
の
流転
(
るてん
)
を信ずる僕と
雖
(
いへど
)
も、
目前
(
もくぜん
)
に
世態
(
せたい
)
の
変遷
(
へんせん
)
を見ては多少の感慨なきを得ない。
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
指折れば、六、七年前でしかないが、
皇城
(
こうじょう
)
の地の
世態
(
せたい
)
は、甚だしく変っていた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
維新の後
世態
(
せたい
)
人情一変して江戸の旧文化漸次衰滅するや狂歌もまたその例に漏れざりき。ここに
唯
(
ただ
)
独
(
ひと
)
り俳句の然らざるものあり、
豈
(
あに
)
奇ならずとせんや。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
相手の親切に気兼をして、先方の心持を悪くさせまいと云う
世態
(
せたい
)
染みた
料簡
(
りょうけん
)
からではない。小夜子の躊躇ったのには、もう少し切ない意味が
籠
(
こも
)
っている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
外人
(
ぐわいじん
)
の
地震説
(
ぢしんせつ
)
は一
見
(
けん
)
甚
(
はなは
)
だ
適切
(
てきせつ
)
であるが
如
(
ごと
)
くであるが、
要
(
えう
)
するにそは、
今日
(
こんにち
)
の
世態
(
せたい
)
をもつて、いにしへの
世態
(
せたい
)
を
律
(
りつ
)
せんとするもので、いはゆる
自家
(
じか
)
の
力
(
ちから
)
を
以
(
もつ
)
て
自家
(
じか
)
を
強壓
(
けうあつ
)
するものであると
思
(
おも
)
ふ。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
世態
(
せたい
)
風俗までが徐々に変ってゆく。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先生はこういう風にそれほど故郷を
慕
(
した
)
う様子もなく、あながち日本を
嫌
(
きら
)
う
気色
(
けしき
)
もなく、自分の性格とは
容
(
い
)
れにくいほどに矛盾な乱雑な空虚にして安っぽいいわゆる新時代の
世態
(
せたい
)
が
ケーベル先生
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“世態”の意味
《名詞》
世の中の有り様や状態。世情。世相。
(出典:Wiktionary)
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
態
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
“世”で始まる語句
世
世界
世間
世話
世帯
世人
世辞
世嗣
世故
世子