旧字:上氣
五十円などとはあまりの踏みつけ様だ、いくら自分が目利きでないからって、これ位の事は分ると栄蔵は上気せた顔をして反対した。
そして辻はやうやく上気せがさがりかけてゐた顔を再びさつと赧くすると、突然口を噤んで上体を真直ぐにしたまま一方をじつと見つめ
みっちゃんはほんのりと上気せて、露にぬれた美玉のように匂う顔をふり仰ぎ乍ら、半ば嘆願するように一同を見渡しました。
こうして、着流しでやくざに寝ッころがっているところは、また妙に御家人くずれみたいなひねった味が出て、女の子をポーッと上気せさせる。