“ゑんさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
椽先66.7%
縁先33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父は間もなく用事が出来て行つてしまひ、私も子供心にうれひを長く覚えては居ず、椽先ゑんさき手鞠てまりをついて居り升た。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
通らでも事は済めども言はば近道の土手々前どてでまへに、仮初かりそめ格子門かうしもん、のぞけば鞍馬くらま石燈籠いしどうろはぎ袖垣そでがきしをらしう見えて、椽先ゑんさきに巻きたるすだれのさまもなつかしう
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
貸金の取たて、店への見廻り、法用のあれこれ、月の幾日いくかは説教日の定めもあり帳面くるやら経よむやらかくては身躰からだのつづき難しと夕暮れの椽先ゑんさきに花むしろを敷かせ
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
といつて、私を椽先ゑんさきまで手を引いて行き、そばすわらせ柔和に私のうれひもといを問ふてくれた父に私は心をすつかり打あけて、どうぞ決心のよく守れる仕方を教へてと頼み升た。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
貸金かしきんとりたて、みせへの見廻みまわり、法用はうようのあれこれ、つき幾日いつか説教日せつけうびさだめもあり帳面ちやうめんくるやらけうよむやらくては身體からだのつゞきがたしと夕暮ゆふぐれの縁先ゑんさきはなむしろをかせ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
りようもんをばくゞりるに正太しようたかねてもあそびに來馴きなれてのみ遠慮ゑんりよいへにもあらねば、あとよりつづいて縁先ゑんさきからそつとあがるを、母親はゝおやるより、おゝ正太しようたさんくださつた
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
信如しんによ何時いつ田町たまちかよときとほらでもことめどもはゞ近道ちかみち土手々前どてゝまへに、假初かりそめ格子門かうしもん、のぞけば鞍馬くらま石燈籠いしどうろはぎ袖垣そでがきしをらしうえて、縁先ゑんさききたるすだれのさまもなつかしう
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)