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椽先
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ゑんさき
ふりがな文庫
“
椽先
(
ゑんさき
)” の例文
父は間もなく用事が出来て行つてしまひ、私も子供心に
憂
(
うれひ
)
を長く覚えては居ず、
椽先
(
ゑんさき
)
で
手鞠
(
てまり
)
をついて居り升た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
通らでも事は済めども言はば近道の
土手々前
(
どてでまへ
)
に、
仮初
(
かりそめ
)
の
格子門
(
かうしもん
)
、のぞけば
鞍馬
(
くらま
)
の
石燈籠
(
いしどうろ
)
に
萩
(
はぎ
)
の
袖垣
(
そでがき
)
しをらしう見えて、
椽先
(
ゑんさき
)
に巻きたる
簾
(
すだれ
)
のさまもなつかしう
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
貸金の取たて、店への見廻り、法用のあれこれ、月の
幾日
(
いくか
)
は説教日の定めもあり帳面くるやら経よむやらかくては
身躰
(
からだ
)
のつづき難しと夕暮れの
椽先
(
ゑんさき
)
に花むしろを敷かせ
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
といつて、私を
椽先
(
ゑんさき
)
まで手を引いて行き、
側
(
そば
)
へ
坐
(
すわ
)
らせ柔和に私の
憂
(
うれひ
)
の
基
(
もとい
)
を問ふてくれた父に私は心をすつかり打あけて、どうぞ決心のよく守れる仕方を教へてと頼み升た。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
跡より続いて
椽先
(
ゑんさき
)
からそつと上るを、母親見るより、おお正太さん宜く来て下さつた、今朝から美登利の機嫌が悪くて皆なあぐねて困つてゐます、遊んでやつて下されと言ふに
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
椽
漢検1級
部首:⽊
13画
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
“椽”で始まる語句
椽
椽側
椽大
椽端
椽木
椽鼻
椽配
椽前
椽台
椽境