“ろうひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
老婢66.7%
浪費23.3%
樓婢3.3%
労費3.3%
楼婢3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから半ば椅子を回して、両手を膝の上に置き、わけなく楽しげな親しい顔を老婢ろうひの方へあげた。火が下からその顔を照らしていた。
大まじめで自分を放蕩者ほうとうものと思いんで、「ああ、もし無駄むだに時を浪費ろうひさえしなかったら、えらいことができたのになあ!」
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
はてれでも此姿このすがたなにとして見覺みおぼえがあるものかと自問自答じもんじたふをりしも樓婢ろうひのかなきりごゑに、いけはたから車夫くるまやさんはおまへさんですか。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あらひてあがりくれよとはさて意外いぐわいわからぬといへばほどわからぬはなしはなしなんとせばからんかと佇立たゝづみたるまゝ躊躇ためらへば樓婢ろうひはもどかしげにいそがしたてゝ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
けだ勝氏かつしはい所見しょけんは内乱の戦争を以て無上の災害さいがい無益むえき労費ろうひと認め、味方に勝算しょうさんなき限りはすみやかして速にことおさむるにかずとの数理を信じたるものより外ならず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
楼婢ろうひを介して車をたのんだが、深更しんこう仮托かまけて応じてくれ無い、止むを得ず雨をついて、寂莫じゃくばくたる長堤をようやく城内までこぎつけ、藤堂采女とうどううねめ玉置小平太たまおきこへいたなど云う、藩政時分の家老屋敷の並んでいる
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)