樓婢ろうひ)” の例文
新字:楼婢
はてれでも此姿このすがたなにとして見覺みおぼえがあるものかと自問自答じもんじたふをりしも樓婢ろうひのかなきりごゑに、いけはたから車夫くるまやさんはおまへさんですか。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あらひてあがりくれよとはさて意外いぐわいわからぬといへばほどわからぬはなしはなしなんとせばからんかと佇立たゝづみたるまゝ躊躇ためらへば樓婢ろうひはもどかしげにいそがしたてゝ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
きやくさまは此處こゝにとしめしたるまゝ樓婢ろうひいそきたり障子しやうじそと暫時しばしたゆたひしがつべきことならずと
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)