“もうけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
14.7%
利潤11.8%
利得2.9%
2.9%
利益2.9%
懐胎2.9%
懷胎2.9%
毛家2.9%
設置2.9%
贏利2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし商売気に制限せられ主人のもうけ主義に制限せられ客の無趣味に制限せられて上等の料理を作ることが出来ないのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
故人の書いた料理帳、それは魂祭のためのもうけであるというので、季題にもなっているのであるが、こういう表現はよほど脳漿のうしょうしぼらないと出来ない。元禄の句は無造作むぞうさで自然である。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
「だが、自分達の利潤もうけのために、お上の御法を破る奴は憎いね、その上仲間を殺したり、——俺の家まで焼いたり」
毎日のようにさらわれる。一度の、どか利得もうけが大穴になって、丸髷だけでは店が危い。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
開業当初のっけに、僥倖ぎょうこうにも、素晴らしい利得もうけがあった。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
肉屋の亭主に言わせると、牛は殆んどすたる部分が無い。頭蓋骨は肥料に売る。臓腑と角とは屠手のもうけに成る。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
但しお金が少々かかるが。かかる代りに利益もうけが大きい。とかくこの世はお金が讐敵かたきじゃ……チャカポコチャカポコチャカポコ……
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
どころなき身なれば結句よき死場処と人目を耻ぢぬやうに成りけり、にがにがしき事なれども女の心だて悪るからねば檀家の者もさのみはとがめず、総領の花といふを懐胎もうけし頃
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ところなきなれば結句けつくよき死塲處しにばしよ人目ひとめぢぬやうにりけり、にが/\しきことなれどもをんなこゝろだてるからねば檀家だんかもののみはとがめず、總領そうりやうはなといふを懷胎もうけころ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その晩の毛家もうけの惨状は目もあてられなかった。毛の大旦那も伜の仲義もずたずたに斬りさいなまれ、あげくに家屋敷はあッというまに焼き払われた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
娯楽機関たのしみどうぐ設置もうけなども是非必要でございます」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
例の坊主勝手な言で、果してさようなら、持呪者は只働ただばたらきで余り贏利もうけにならぬ、この緊羯羅は瞋面怒目赤黄色狗牙上に出で、舌を吐いて唇を舐め、赤衣を着たという人相書で、これに反し制擿迦せいたか