“まうけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
41.2%
17.6%
利潤17.6%
所得11.8%
懷胎5.9%
真承5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かゝる雪中なれども夏のまうけまきたる野菜やさいのるゐも雪の下にもえいでゝ、その用をなす㕝おそきとはやきのたがひはあれども暖国だんこくにかはる㕝なし。
果して人の入来いりきて、夕餉ゆふげまうけすとて少時しばしまぎらされし後、二人はふべからざるわびしき無言の中に相対あひたいするのみなりしを、荒尾は始て高くしはぶきつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「だが、自分達の利潤まうけのために、お上の御法を破る奴は憎いね。その上仲間を殺したり、——俺の家まで燒いたり」
品物のロウズも出るから儲かるほどに金は残らんが、なにしろ独立の商人でお客様の外は頭を下げずに太平楽を云つて、きまつた給金と違つて不意の所得まうけの入る処が面白い。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
行き處なき身なれば結句よき死場處と人目を恥ぢぬやうに成りけり、にが/\しき事なれども女の心だて惡るからねば檀家の者も左のみは咎めず、總領の花といふを懷胎まうけし頃
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
新橋停車場しんばしステエションの大時計は四時をすぐること二分、東海道行の列車は既に客車のとびらして、機関車にけふりふかせつつ、三十余輛よりようつらねて蜿蜒えんえんとしてよこたはりたるが、真承まうけの秋の日影に夕栄ゆふばえして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)