“ひとふり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一口71.0%
一振24.2%
一揮1.6%
一腰1.6%
一降1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平次は落着払ってその下を見ると、底の方へ押込むように入れてあるのは、一口ひとふり匕首あいくち、抜いてみると、思いの外の凄い道具です。
平次は落着拂つてその下を見ると、底の方へ押込むやうに入れてあるのは、一振ひとふり匕首あひくち、拔いて見ると、思ひの外の凄い道具です。
と片手ながらに一揮ひとふりれば、さや発矢はつしと飛散つて、電光たもとめぐ白刃しらはの影は、たちまひるがへつて貫一が面上三寸の処に落来おちきたれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
唯継は例のおごりて天をにらむやうに打仰うちあふぎて、杖の獅子頭ししがしら撫廻なでまはしつつ、少時しばらく思案するていなりしが、やをら白羽二重しろはぶたへのハンカチイフを取出とりいだして、片手に一揮ひとふりるよと見ればはなぬぐへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
臨終の際まで精根をらし神気をこめてったと言い伝えられている夜泣きの大小、乾雲丸と坤竜丸こんりゅうまるを……というので、全国に手分けをして物色すると、いまその一腰ひとふり
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
わたしたちは七丁目なゝちやうめ終點しうてんからつて赤坂あかさかはうかへつてた……あのあひだ電車でんしやして込合こみあほどではいのに、そらあやしく雲脚くもあしひくさがつて、いまにも一降ひとふりさうだつたので、人通ひとどほりがあわたゞしく、一町場ひとちやうば二町場ふたちやうば
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)