“たつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生活34.2%
生計23.3%
活計23.3%
生業8.2%
便5.5%
1.4%
渡世1.4%
立木1.4%
雪袴1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのことがあってからというもの、そのお侍さんは、生活たつきみちを失い……そりゃアそうでしょうよ、片耳ないような人間を、誰だって使う者はおりませんからねえ。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼此かれこれ似つかはしき中なるに、マリアが所有なりといふカラブリアの地面はいと廣しといへば、おん二人ふたり生計たつきさへ豐かなることを得べきならん。
その頃は浪人や無宿者の取締りがやかましく、足腰の達者な男は、何か活計たつきの立つような名目だけでも持っていなければならなかったのです。
銭形平次捕物控:124 唖娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
『多年、領主の御庇護ごひごによって、安穏あんのん生業たつきを立てて参ったのに、御恩も忘れ、殿の凶事に際して、すぐ損徳を考え、藩札の取付けにけるなどとはにっくい行為だ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あはれ、この少女のこころはつねに狭き胸の内に閉ぢられて、こと葉となりてあらはるる便たつきなければ、その繊々せんせんたる指頭ゆびさきよりほとばしり出づるにやあらむ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
なさばつひには首をも失はんされば汝等に此金を三百兩づつつかはし殘り五百兩は我が物となし此盜賊を止め此金子をもつて各々おの/\金堅氣かねかたぎたつき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おほせらるゝものかな我等御覽ごらんの如く是ぞと申たつきもなき故其日の手當てあても甚だとぼしきを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
にや人倫五常の道にそむきてかへつて世に迎へられ人に敬はるるけいらが渡世たつきこそ目出度めでたけれ。かく戯れたまひし人もし深き心ありてのことならんか。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
寛文かんぶん年間に、蚕飼川こかいがわから平須沼ひらすぬまへ掛けて、新たに五十間幅に掘割られた新利根川。それは立木たつき台下だいしたに横わっているので有った。
死剣と生縄 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
一人の男は赤い頭巾に赤い袖無しに黄色い雪袴たつき、小さい刀をぼっ込んでいる。もう一人の男はししの胴着に義経袴よしつねばかまを裾短かに穿き猟師頭巾を冠っている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)