“なりわい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生業76.1%
生活4.3%
営業2.2%
家業2.2%
活業2.2%
活計2.2%
渡世2.2%
生態2.2%
生計2.2%
稼業2.2%
(他:1)2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
静かな朝の巷に、その美しい咽喉を利かせて、節面白く商いあるく苗売りの生業なりわいは、岡目にばかり風流なものではない。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
かれらは百姓の子であったが、この時代の生まれだけに弓矢を取りおぼえて、農作の傍らには狩人を生業なりわいのようにしていた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
弟とはいへ奇怪なり、貧しくなりて苦むも皆自らの心がらぞ、この度だけは十万銭を例のごとくに与ふべけれど以後は来るとも与ふまじきぞ、能く心して生活なりわいの道を治めよ、とねんごろに説き示しければ
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
延喜えんぎ天暦てんりゃくのむかしにかえすというご理想も、当時の世でこそ、万民謳歌の美しい統治の実を結んだでしょうが、今日の土壌では民ぐさの生活なりわいがまるでちがいます。廟堂びょうどうもまた、いにしえの大宮人おおみやびとの心ではありません。
梅「松蔭殿、面目次第もない、尾羽打枯した浪人の生計たつき、致し方なく斯様な営業なりわいをいたして居り、誠に恥入りました訳で、松蔭殿にお目通りを致しますのも間の悪い事でございますが、構わんから参れと、御家老の仰せを受けて罷出まかりでました、貴方様には追々おい/\御出世、蔭ながら悦び居ります」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
矢筈草やはずぐさ』と題しておもひいづるままにおのが身の古疵ふるきずかたりでて筆とる家業なりわいせめふさがばや。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その幾年月いくとしつき人の酒興しゅきょうを助くる家業なりわいの哀れはかなき、その身の害とは知りながら客の勧むるさかずきはいなまれず、いえに帰らば今宵こよいもまた苦しみあかすべしと心に泣きつつも酒呑みてくらせし故腹のやまいはよく知りたり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その箱とたらいとをになった、やせさらぼいたる作平は、けだし江戸市中世渡よわたりぐさにおもかげを残した、鏡を研いで活業なりわいとするじじいであった。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
母はかいなのなゆる時、父は沖なる暗夜の船に、雨と、波と、風と、艪と、雲と、魚と渦巻く活計なりわい
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
警「英語ではない、営業というは其の方の渡世なりわい商売じゃ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ここで得たものは、それらの既存の遺物よりも、正成一族や和田氏その他の近郷武士が、この自然と伽藍がらんって、何を考え、何を志向していたか、当時の彼らの生態なりわいやら生きこだまがそこはかとなく心に響いてくることだった。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
当てもなく江戸の町を歩いたところで、いつまた祖父江出羽守に逢うともわからないし、それに、生きて行く生計なりわいも考えねばならぬ。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
眼の下の谷に部落があり、三四十軒の家が立っていた。農業と伐材きこりとを稼業なりわいとしているらしい、その部落のそれらの家々は、小さくもあれば低くもありして、貧弱みすぼらしかった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
仕立屋したてや芋屋駄菓子屋だがしや挑灯屋ちょうちんやなぞ昔ながらの職業なりわいにその日の暮しを立てているうちばかりである。