“けんとく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見得46.2%
賢徳15.4%
乾徳7.7%
兼徳7.7%
建徳7.7%
見徳7.7%
謙徳7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
逃げるようにとび出して、うしろ手に格子をぴしゃり——ほっとすると同時に、急にしっかりした見得けんとくが文次の胸を衝いた。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しかるを 菅神のうらみ玉はざりしは配所の詩哥にてもしらる、 菅神はうらみ玉はずとも賢徳けんとく忠臣の冤謫ゑんてきを天のいきどほりて水旱すゐかん風雷ふうらい異変いへん讒者ざんしや奸人かんじん死亡しばうありしならん。
此処ここから広瀬に至るまでの道は、正面に奇怪なる乾徳けんとく山の姿を眺め、ついで途中一ノ釜の壮観も見られるし、滑沢ノ瀑も立派であれば、更に上流の岩崖には、藤や躑躅つつじの花が時を得顔に咲き匂って
釜沢行 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
かんじけるまことに正直しやうぢき理非りひまつたふして糸筋いとすぢの別れたるが如くなりしとかや其後正徳しやうとく六年四月晦日みそか將軍家繼公しやうぐんいへつぐこう御多界ごたかいまし/\すなはち有章院殿と號し奉る御繼子けいしなく是によつて御三家より御養子ごやうしなり東照宮とうせうぐうに御血脉けつみやくちかきによつて御三家の内にても尾州公びしうこう紀州公きしうこう御兩家御帶座ごたいざにて則ち紀州公上座じやうざなほり給ふ此君仁義じんぎ兼徳けんとくにまし/\吉宗公よしむねこうと申將軍しやうぐんとなり給ふ其後そのご諸侯しよこうの心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
州のおう氏の息子が番陽はようから州へ行って、建徳けんとく県に宿ろうとした。
そこできのこ扮裝ふんさうは、しま着附きつけ括袴くゝりばかま腰帶こしおび脚絆きやはんで、見徳けんとく嘯吹うそぶき上髯うはひげめんかぶる。そのかさいちもつが、鬼頭巾おにづきん武惡ぶあくめんださうである。岩茸いはたけ灰茸はひたけ鳶茸とびたけ坊主茸ばうずたけたぐひであらう。
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
茶坊主に頭を下げる謙徳けんとくがあるならば、趣味の本家ほんけたる学者の考はなおさら傾聴せねばならぬ。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)