“いも”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イモ
語句割合
52.9%
17.5%
16.8%
6.2%
甘藷1.4%
馬鈴薯1.4%
甘薯1.0%
痘痕1.0%
姉妹0.3%
従妹0.3%
痘瘡0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、おとこは、もういも肥料こえをやることなどは、まったくわすれてしまったように、てんで田圃たんぼうえなどにとどまりませんでした。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)
万葉集の歌「うらうらと照れる春日に雲雀ひばりあがり心悲しも独し思へば」や「いもがため貝を拾ふと津の国の由良ゆらみさきにこの日暮しつ」
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
「児玉さんにあつちや、われわれ大人はまるで大根かいもみたいに扱はれる。ぐいと握られて、いきなりブツリと注射だ。」
地獄 (新字旧仮名) / 神西清(著)
このいもなかりせば国内の食物はつとに尽きて、今のごとく人口のあふれる前に、外へ出て生活のたつきを求めずにはいられなかったろう。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
浅い皿の上から甘藷いもの煮ころばしが飯粒をつけて転げ出している。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
そして馬鈴薯いもを掘りましたよ、立派な着物も何も欲しいと云わずにただ働いて来たんですよ。
る時は、ごはんの代りに甘薯いもを食べたり、貰つたくりをゆでて、純子ちやんにはやはらかくんで、口うつしに食べさしたりしたこともありました。
母の日 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
年は四十ばかりで、かろからぬ痘痕いもがあッて、口つき鼻つきは尋常であるが、左の眼蓋まぶた眼張めっぱのようなきずがあり、見たところの下品やすい小柄の男である。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
獸よ、たち去れ、彼は汝の姉妹いもの教へをうけて來れるならず、汝等の罰をみんとて行くなり 一九—二一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
霜は白き姉妹いもの姿を地に寫せども、筆のはこびの長く續きもあへぬころ 四—六
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
昨夜つけ捨てし従妹いもの白粉紙にぞ
孤閨瞋火 (新字旧仮名) / 山口芳光(著)
なるほどその男も、うす痘瘡いもで、しかも片目つぶれていた。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いもの蔓枯れてかゝれる杉垣に枝さし掩ひ梅の花白し
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)