“きなが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気永46.7%
着流23.3%
氣長13.3%
氣永6.7%
著流6.7%
気長3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
将来の足掛あしがかりを、求めようとしたであろうし、えてみのりを待つほどの忍耐をもって、気永きながに風と潮行しおゆきとを観測してゆくとすれば
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
宗助そうすけ着流きながしのまゝ麥藁帽むぎわらばうつた友達ともだち姿すがたひさぶりながめたとき夏休なつやすまへかれかほうへに、あたらしい何物なにものかゞさらくはへられたやうがした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「まア、氣長きながに氣を落ちつけて養生してゐないと、この病氣は直るものでないから。」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
返しけるに源八は一かうはらをもたゝ否々いや/\まだ初戀はつごひのお高殿一度や二度では勿々なか/\成就じやうじゆすまじ氣永きながに頼むとて又々與八へさけさかななど振舞ふるまひ手拭てぬぐひ雪駄等せつたとうに至るまで心付或時は蕎麥そばなどくはせて頼みしかば與八は又々文を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
風采ふうさいもよく、背丈せたけもあり、同役は著流きながしが常なのに、好んで小袴こばかまをはかれました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
気長きなが金子かねにして、やがて船一そう古物ふるものを買い込んで、海から薪炭まきすみの荷を廻し、追々おいおい材木へ手を出しかけ、船の数も七艘までに仕上げた時、すっぱりと売物に出して、さて、地面を買う、店を拡げる
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)