)” の例文
忘れるほど盲録もうろくはしません。余計なお世話だ。人の事よりか自分の事を考えてみるがいい。男の口からもう口もかないなンぞッて云ッて置きながら……
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「いいえ——どうして——」と受けて、ちょっと句を切って見せたが、先生は依然として、こっちの顔からひとみを動かさない。その上口をかずに何だか待っている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かまわんでくださいとったらかまわんでください、チョッ、だれがそんなものくちくものか。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
後は皆元気付いて口がけるだろう、左様すりゃ蜂の巣を突ッついた様なもんだ、二百や三百の上飯台うわはんだいの悪党共がジタバタしたって何様なるもんか、生命を投出してりゃ何アニ!
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
老母はやがて口をきて「先生様のやうに、口数がおくなくて、お情深くて、何から何まで物が解つていらしつて、其れでドツしりとして居なさるんですもの、そりヤ、女の身になれば誰でもねエ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
かまはんでくださいとつたらかまはんでください、チヨツ、だれ那樣者そんなものくちくものか。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
だ、そのかわり、火の消えたように、しずまッてしまい、いとど無口が一層口をかなくなッて、呼んでも捗々はかばかしく返答をもしない。用事が無ければ下へも降りて来ず、ただにのみ垂れめている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
良久しばらくして彼女かれは思ひきつて口をきぬ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
我々われわれ地方ちほう不作ふさくなのはピンぬまなどをからしてしまったからだ、非常ひじょう乱暴らんぼうをしたものだとか、などとって、ほとんひとにはくちかせぬ、そうしてその相間あいまには高笑たかわらいと、仰山ぎょうさん身振みぶり
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
などとつて、ほとんひとにはくちかせぬ、さうして其相間そのあひまには高笑たかわらひと、仰山ぎやうさん身振みぶり
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『もう貴方あなたには一ごんだつてくちきません。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『もう貴方あなたには一ごんだってくちきません。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)