そして青年期をまえに、大覚寺へ入り、やがて門跡の座についた。——もしそのままであったら、それもまた、よいといえないこともない。
前記、ぼくが一しょに浅草学校へかよったちゃァちゃんというのは、そこの長女で、後に、門跡まえの仏具屋にかたづいた。
「ところで、その寺男の釜吉といふのが、大きな荷物を背負つて來たと言つたが、門跡前の寺から此處までの道順と、時刻を調べたことだらうな」
“門跡”の意味
《名詞》
もんぜき【門 跡】
(元々の意味として)平安時代初期から、祖師・宗門の法統、一門を成り立たせた法灯・教えの大系を嗣いでいる僧侶。転じてその法灯・教えを嗣ぐ寺院。門葉、門流。 弘法大師(空海)の門跡,慈覚大師(円仁)の門跡など
平安後期、宇多天皇が出家して仁和寺に入室し御室門跡と称して以降、皇族・公家の子弟などが出家して務める特定の寺院の住職。次第に門跡の呼称は慣例化し、江戸時代には制度化した。(入道親王、法親王)
語義2に由来して、門跡が住職を務める特定の寺院を指すようになり、寺格を表す語となった。(門跡寺院)
准門跡のことも同じく門跡と称する。 戦国時代以降、門跡に準ずる格式の寺院として、宗門の法灯を継ぐ僧侶が住職を務める寺院とその法灯を継ぐ僧侶にたいして、准門跡として門跡を名乗る事を許し、浄土宗・浄土真宗などの管長を門跡と呼ぶ。(門主、門首、法主)
(現代語)門跡制度が明治時代に廃止されて以降、語義3、語義4の寺院の、住職・管長、法灯を継ぐ僧侶、その住職を務める寺院が、門跡と自称する。
本願寺およびその管長。(本願寺が准門跡寺であるから)。
(出典:Wiktionary)
もんぜき【門 跡】
(出典:Wiktionary)
“門跡”の解説
門跡(もんぜき、もんせき)は、皇族・公家が住職を務める特定の寺院、あるいはその住職のことである。寺格の一つ。元来は、日本の仏教の開祖の正式な後継者のことで「門葉門流」の意であった(この場合は門主とも)。鎌倉時代以降は位階の高い寺院そのもの、つまり寺格を指すようになり、それらの寺院を門跡寺院と呼ぶようになった。また、御由緒寺院、尼門跡寺院(皇女や王女が務める寺院)ともいう。寺格が高く、皇室から特別の礼遇と特権を与えられ、住職は各宗派の管長と同等の待遇を受ける。
浄土宗の知恩院門跡は浄土門主(もんす)という。
浄土真宗本願寺派の本願寺住職は門主(もんしゅ)、真宗大谷派の僧侶および門徒の代表者は門首(もんしゅ)と書き、いずれも親鸞の子孫の大谷家から出ている。
(出典:Wikipedia)
浄土宗の知恩院門跡は浄土門主(もんす)という。
浄土真宗本願寺派の本願寺住職は門主(もんしゅ)、真宗大谷派の僧侶および門徒の代表者は門首(もんしゅ)と書き、いずれも親鸞の子孫の大谷家から出ている。
(出典:Wikipedia)