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めいしゆ
店は二
間間口の二
階作り、
軒には
御神燈さげて
盛り
鹽景氣よく、
空壜か
何か
知らず、
銘酒あまた
棚の
上にならべて
帳塲めきたる
處もみゆ、
勝手元には七
輪を
煽く
音折々に
騷がしく
和尚如何だナ
抔と
扶持でもして
置くやうに
巾を
利かせて、茶の
呑倒しを、コレハ先生よくこそ
御来臨、
幸ひ
左る
方より
到来の
銘酒、これも先生に口を
切て
頂くは、
青州従事が
好造化などゝ
聞かぢりと
灘の
銘酒、
白鶴を、
白鶴と
讀み、いろ
盛をいろ
盛と
讀む。
娘盛も
娘盛だと、お
孃さんのお
酌にきこえる。