“酒店(さかや)” の例文
お浪との会話(はなし)をいい程(ほど)のところに遮(さえぎ)り、余り帰宅(かえり)が遅くなってはまた叱られるからという口実のもとに、酒店(さかや)へと急いで酒を買い
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これも古い酒店(さかや)さがみやの飾り窓に、映画女優の写真の引伸(ひきのば)しの貼られてあるのを見出したとき、そうして本願寺の、震災後まだ、かたちだけしかない裏門の
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
船乗らしい件(くだん)の男は、取落した種ヶ島を力なく拾って、トボトボと前の酒店(さかや)へ帰ってゆきます。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
得たりと云ふべし是も其頃の事とかや江戸神田鎌倉河岸に豐島屋十右衛門と云(いふ)名譽(めいよ)の酒店(さかや)あり渠(かれ)は中興(ちうこう)の出來分限にて元は關口(せきぐち)水道(すゐだう)町の豐島屋と云ふ酒屋の丁稚(でつち)なりしが永々の年季(ねんき)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
又(また)今更(いまさら)考(かんが)へれば旅行(りよかう)に由(よ)りて、無慘々々(むざ/\)と惜(あた)ら千圓(ゑん)を費(つか)ひ棄(す)てたのは奈何(いか)にも殘念(ざんねん)。酒店(さかや)には麥酒(ビール)の拂(はらひ)が三十二圓(ゑん)も滯(とゞこほ)る、家賃(やちん)とても其通(そのとほ)り、ダリユシカは密(ひそか)に古服(ふるふく)やら、書物(しよもつ)などを賣(う)つてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ちょうどその日は樽(たる)の代り目で、前の樽の口のと異(ちが)った品ではあるが、同じ価(ね)の、同じ土地で出来た、しかも質(もの)は少し佳(よ)い位のものであるという酒店(さかや)の挨拶(あいさつ)を聞いて
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
また今更(いまさら)考(かんが)えれば旅行(りょこう)に由(よ)りて、無惨々々(むざむざ)と惜(あた)ら千円(えん)を費(つか)い棄(す)てたのはいかにも残念(ざんねん)。酒店(さかや)には麦酒(ビール)の払(はらい)が三十二円(えん)も滞(とどこお)る、家賃(やちん)とてもその通(とお)り、ダリュシカは密(ひそか)に古服(ふるふく)やら、書物(しょもつ)などを売(う)っている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)