諸所しよしよ)” の例文
また諸所しよしよ修道院しうだうゐんともらつて、もはや此世このよない会友くわいいうためいのりげ、其名そのな巻物まきものきとめて、てらからてらへと其過去帳そのくわこちやう持回もちまはつたなら、みんなさぞよろこことであらうが、だい
東京とうきやういへたゝむとき宗助そうすけ先祖せんぞ位牌ゐはいひとのこらずたづさえて、諸所しよしよ漂泊へうはくするのわづらはしさにえなかつたので、あたらしいちゝ分丈ぶんだけかばんなかをさめて、其他そのたこと/″\てらあづけていたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
して稻葉丹後守樣の屋敷へ行などと云しがはたしておもて質屋しちやにて百兩の金が紛失なくなりし由おそろしき盜人ぬすびともあるものかなて見れば是までも諸所しよしよ盜賊たうぞく這入はひりしに違ひなし此間もお内儀さんが浴衣ゆかたの古いのを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)