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言種
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いいぐさ
ふりがな文庫
“
言種
(
いいぐさ
)” の例文
養父
(
ちちおや
)
の方が可愛がって片時も離さないとこういう
言種
(
いいぐさ
)
でね。……父も祖母も、あれに
中
(
あた
)
られると思うから、相当に待遇するでしょう。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
然しかやうな
言種
(
いいぐさ
)
は映画を徒然のなぐさみに読む絵草紙然たるものとしての見解で(私はそのやうな意味でのみ映画を見がちなものですから)
女占師の前にて
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
「お前の
言種
(
いいぐさ
)
ではないが、この寒空に、洒落や冗談で五重塔の天辺で徹夜など出来るものか。夜更けに小雪が降り出して、えらい難儀をした」
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「勿論、久しく煩いましても
可厭
(
いや
)
な
言種
(
いいぐさ
)
だが、とにかくだ、寝ているからおいで下すっても失礼します、いずれそのうち、ご挨拶だ。」
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
虫がいい、といふ
言種
(
いいぐさ
)
も、このへんのところへ来ると荘厳にさへ見えるから愉快である。
枯淡の風格を排す
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
「久振じゃないじゃありませんか。今の
言種
(
いいぐさ
)
は何です、ありゃ。……姉さんにお気の毒で、
傍
(
そば
)
で聞いていられやしない。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
虫がいいという
言種
(
いいぐさ
)
も、このへんのところへ来ると荘厳にさえ見えるから愉快である。
枯淡の風格を排す
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
先刻
(
さっき
)
どうした、牛込見附でどうしたよ。慌てやあがって、
言種
(
いいぐさ
)
もあろうに、(女中が寝ていますと失礼ですから。)と駈出した、あれは何の
状
(
ざま
)
だ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこはお前さんに免じて
肝
(
かん
)
の虫を
圧
(
おさ
)
えつけた。
翌日
(
あくるひ
)
も廻ったがね、今度は
言種
(
いいぐさ
)
がなお気に食わねえ。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
遊君
(
おいらん
)
が綺麗で
柔順
(
おとな
)
しくって持てさいすりゃ
言種
(
いいぐさ
)
はないんじゃないか。遅いや、ね、お前さん。」
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ちょいと道具を持って来て
髯
(
ひげ
)
だけあたってくんなよ、と
言種
(
いいぐさ
)
が横柄な上、かねて売れた
構
(
がまえ
)
の
顔色
(
がんしょく
)
を癪に障らしていた、
稲荷
(
いなり
)
さんの
紋三
(
もんざ
)
、人を馬鹿にすンな、内に昼寝をしてる処へ
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すったもんだと
捏
(
こ
)
ねかえしたが、
言種
(
いいぐさ
)
が気に入ったい、総勢二十一人というのが
昨日
(
きのう
)
のこッた、竹の皮包の腰兵糧でもって
巣鴨
(
すがも
)
の養育院というのに出かけて、
施
(
ほどこし
)
のちょきちょきを
遣
(
や
)
ってさ
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
唱えて進ぜなせえは聞えたけれど、お
前
(
めえ
)
、
言種
(
いいぐさ
)
に事を欠いて、
私
(
わし
)
が
許
(
とこ
)
をかかり
合
(
あい
)
は、
大
(
おおき
)
に打てらあ。いや、もうてっきり疑いなし、毛頭違いなし、お旗本のお嬢さん、どうして
堪
(
たま
)
るものか。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
どうです
言種
(
いいぐさ
)
は、前かど
博徒
(
ばくちうち
)
の
人殺
(
ひとごろし
)
兇状持
(
きょうじょうもち
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
というもんです。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何とかいったな、あの
言種
(
いいぐさ
)
は。——宴会前で腹のすいた
野原
(
のっぱら
)
では、見るからに
唾
(
つば
)
を飲まざるを得ない。薄皮で、肉
充満
(
いっぱい
)
という白いのが、
妾
(
めかけ
)
だろう、妾に違いない。あの、とろりと色気のある工合がよ。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
するなッて事よ、何もはにかもうッて
年紀
(
とし
)
じゃあねえ。
落語家
(
はなしか
)
の
言種
(
いいぐさ
)
じゃあねえが、なぜ
帰宅
(
かえり
)
が遅いんだッて言われりゃあ、奴が留めますもんですから、なんてッたような度胸があるんじゃあねえか。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「何だい、その
言種
(
いいぐさ
)
は、活動写真のかい、おい。」
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
向うの縁側のその殿——とは
言種
(
いいぐさ
)
がどうだい。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
言種
(
いいぐさ
)
が
癪
(
しゃく
)
に障るじゃありませんか。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし
言種
(
いいぐさ
)
が変だから
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余り
言種
(
いいぐさ
)
が
自棄
(
やけ
)
だから
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
種
常用漢字
小4
部首:⽲
14画
“言”で始まる語句
言
言葉
言伝
言語
言下
言上
言訳
言草
言問
言出