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西洋人
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せいやうじん
其の
中に、
一人、でつぷりと
太つた、
肉づきの
可い、
西洋人のお
媼さんの、
黒い
服を
裾長に
練るのが
居ました。
何處か
宗教の
學校らしい。
夫では
聴えないから
解らない
筈です、
夫から
又蓄音器といふものが始めて
舶来になりました時は、
吾人共に
西洋人の
機械学の
長けたる事には
驚きました。
夫迄は
月に
一度此方から
清に
家賃を
持たして
遣ると、
向から
其受取を
寄こす
丈の
交渉に
過ぎなかつたのだから、
崖の
上に
西洋人が
住んでゐると
同樣で、
隣人としての
親みは
横濱の
西洋人に
賣れば、
一箇が
百兩にはなるんだなんて、
夢を
見て
居る
馬鹿らしさ。