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蜃氣樓
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しんきろう
ふりがな文庫
“
蜃氣樓
(
しんきろう
)” の例文
新字:
蜃気楼
浴室
(
よくしつ
)
の
窓
(
まど
)
からも
此
(
これ
)
が
見
(
み
)
えて、
薄
(
うつす
)
りと
湯氣
(
ゆげ
)
を
透
(
すか
)
すと、ほかの
土地
(
とち
)
には
餘
(
あま
)
りあるまい、
海市
(
かいし
)
に
對
(
たい
)
する、
山谷
(
さんこく
)
の
蜃氣樓
(
しんきろう
)
と
言
(
い
)
つた
風情
(
ふぜい
)
がある。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞珠太夫といふのは、
泰西
(
たいせい
)
のヴイナスの傳説のやうに、越中の國で
蜃氣樓
(
しんきろう
)
を吐く大
蛤
(
はまぐり
)
を見付け、磯へ引あげて一と晩砂濱へ置くと、中から、玉のやうな女の兒が生れたといふのです。
銭形平次捕物控:319 真珠太夫
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
われは第二曲の題として
蜃氣樓
(
しんきろう
)
を得たり。こは拿破里又シチリアの水濱にて
屡〻見
(
あらは
)
るゝものといへど、われは未だ嘗て見しことあらず。唯だ此重樓複閣の奧には、我に親しき神女
棲
(
す
)
み給ふ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
目
(
め
)
の
下
(
した
)
の
崖
(
がけ
)
の
樹
(
こ
)
の
間
(
ま
)
に、
山鳥
(
やまどり
)
が
吐
(
は
)
いた
蜃氣樓
(
しんきろう
)
の
如
(
ごと
)
き
白壁造
(
しらかべづくり
)
、
屋根
(
やね
)
の
石
(
いし
)
さへ
群青
(
ぐんじやう
)
の
岩
(
いは
)
の
斷片
(
かけら
)
を
葉
(
は
)
に
散
(
ち
)
らす。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
案
(
あん
)
ずるに、
此
(
これ
)
は
修善寺
(
しゆぜんじ
)
の
温泉
(
いでゆ
)
に
於
(
お
)
ける、
河鹿
(
かじか
)
が
吐
(
は
)
く
蜃氣樓
(
しんきろう
)
であるらしい。かた/″\、そんな
事
(
こと
)
はあるまいけれども、
獨鈷
(
とつこ
)
の
湯
(
ゆ
)
の
恁
(
かゝ
)
る
状態
(
じやうたい
)
をあてにして、お
出
(
で
)
かけに
成
(
な
)
つては
不可
(
いけな
)
い。……
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
一種
(
いつしゆ
)
の
蜃氣樓
(
しんきろう
)
の
如
(
ごと
)
き
作用
(
さよう
)
で
此處
(
こゝ
)
へ
映
(
うつ
)
つたのかも
分
(
わか
)
りません。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蜃
漢検1級
部首:⾍
13画
氣
部首:⽓
10画
樓
部首:⽊
15画
“蜃”で始まる語句
蜃気楼
蜃楼
蜃
蜃中楼
蜃楼海市
蜃気楼台