“蜃楼”の読み方と例文
読み方割合
しんろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくの如く叙し来ったとて、文海の蜃楼しんろう、もとより虚実を問うべきではないが、保胤は日々斯様こういう人々と遇っているというのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
が、今は王氏の焦慮しょうりょも待たず、自然とこの図が我々の前へ、蜃楼しんろうのように現れたのです。これこそ実際天縁が、熟したと言うほかはありません。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
蛇に似て大きく、腰以下のうろこことごとく逆生す。能く気を吐いて楼台を成す。高鳥、飛び疲れ、いてやすみに来るを吸い食う。いわゆる蜃楼しんろうだという。