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蚕
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かひこ
ふりがな文庫
“
蚕
(
かひこ
)” の例文
旧字:
蠶
我が越後にも化石渓あり、
魚沼郡
(
うをぬまこほり
)
小出
(
こいで
)
の
在
(
ざい
)
羽川
(
はかは
)
といふ
渓
(
たに
)
水へ
蚕
(
かひこ
)
の
腐
(
くさり
)
たるを
流
(
ながし
)
しが一夜にして石に
化
(
くわ
)
したりと
友人
(
いうじん
)
葵亭翁
(
きていをう
)
がかたられき。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その白い
細
(
ほつ
)
そりとした指先が、中の灯の明りを受けて、どうかすると、
上簇
(
じやうぞく
)
中の
蚕
(
かひこ
)
のやうにほの紅く桜色に透き通つて見えた。
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
其頃重右衛門は湯田中に深く
陥
(
はま
)
つて居る女があつたとかで、家の衰へて行くのにも頓着せず、米を売つた代価とか、
蚕
(
かひこ
)
を売つた金とかありさへすれば
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
のみならず一家の老若も、次男の仕事には同情がなかつた。
山気
(
やまぎ
)
に富んだ三男は、米相場や
蚕
(
かひこ
)
に没頭してゐた。三男の妻は次男の病に、女らしい嫌悪を感じてゐた。
庭
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
京都は三
方
(
ぽう
)
山に囲まれてゐるので、夏になると雷が多い。空がごろごろ鳴り出すと、京都の女はチヨコレエトを食べさして、
蚕
(
かひこ
)
のやうにぶるぶるつと
身体
(
からだ
)
を
顫
(
ふる
)
はせる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
或
(
あるひ
)
は時に断ゆれども、又
続
(
つ
)
ぎ、又続ぎて、彼等の物語は
蚕
(
かひこ
)
の糸を吐きて
倦
(
う
)
まざらんやうに、限も知らず長く
亘
(
わた
)
りぬ。げにこの積る話を聞きも聞せもせんが為に、彼等はここに来つるにやあらん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
蚕
(
かひこ
)
のやうに一人の子を大切にし
我が愛する詩人の伝記
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
我が越後にも化石渓あり、
魚沼郡
(
うをぬまこほり
)
小出
(
こいで
)
の
在
(
ざい
)
羽川
(
はかは
)
といふ
渓
(
たに
)
水へ
蚕
(
かひこ
)
の
腐
(
くさり
)
たるを
流
(
ながし
)
しが一夜にして石に
化
(
くわ
)
したりと
友人
(
いうじん
)
葵亭翁
(
きていをう
)
がかたられき。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
これらの事に
付
(
つき
)
て
熟思
(
つら/\おもふ
)
に、
絹
(
きぬ
)
を
織
(
おる
)
には
蚕
(
かひこ
)
の
糸
(
いと
)
ゆゑ
阳熱
(
やうねつ
)
を
好
(
このみ
)
、
布
(
ぬの
)
を織には
麻
(
あさ
)
の糸ゆゑ
阴冷
(
いんれい
)
を
好
(
この
)
む。さて
絹
(
きぬ
)
は寒に用ひて
温
(
あたゝか
)
ならしめ、布は
暑
(
しよ
)
に用て
冷
(
ひやゝ
)
かならしむ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
○
深山幽僻
(
しんざんいうへき
)
の地なれば
蚕
(
かひこ
)
はもとより
木綿
(
わた
)
をも
生
(
しやう
)
ぜざるゆゑ、
衣類
(
いるゐ
)
に
乏
(
とぼ
)
しき事おしてしるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“蚕”の意味
《名詞》
(かいこ) 蚕蛾の幼虫。家蚕。春の季語。
(こ) (古)かいこ。
(出典:Wiktionary)
“蚕(カイコ)”の解説
カイコ(蚕、学名:Bombyx mori)はチョウ目(鱗翅目)カイコガ科に属するガの一種。和名はカイコガとされる場合もカイコとされる場合もある。カイコガと呼ばれる場合も、幼虫はカイコと呼ばれることが多い。幼虫はクワ(桑)の葉を食べて育ち、糸を分泌して繭をつくりその中で蛹に変態する。この糸を人間が繊維素材として利用したものが絹である。
(出典:Wikipedia)
蚕
常用漢字
小6
部首:⾍
10画
“蚕”を含む語句
養蚕
秋蚕
蚕飼
蚕食
春蚕
蚕児
沙蚕
養蚕地
蚕様
蚕玉
蚕養
飼蚕
蚕豆
蚕棚
臥蚕
天蚕糸
夏蚕
蚕業
蚕室
養蚕所
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