船室せんしつ)” の例文
わたくしちうんで船室せんしつかたむかつた。昇降口しようかうぐちのほとり、出逢であひがしらに、下方したからのぼつてたのは、夫人ふじん少年せうねんとであつた。
また、船室せんしつはいって、すみからすみまで、懐中かいちゅうランプでらして、さがしたけれど、やはり一人ひとり死体したいつからない。
海が呼んだ話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小窓より黄海の月ほのかにも卓なる花を照す船室せんしつ
諸君しよくん好奇心こうきしんからわざはひまねいたばつとして、海底戰鬪艇かいていせんとうてい竣成しゆんせいしたあかつきにも、裝飾かざり船室せんしつ辛房しんぼうせねばなりませんよ。
ふねといっしょにしずんだのだから、船室せんしつうちにいるに相違そういないというので、あのひとは、またうみそこへもぐったのだ。
海が呼んだ話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あのひとは、りていって、船室せんしつうちはいって、さがしたそうだ。けれど、一人ひとり死体したいつからない。おかしいなとおもったが、がってそのことを報告ほうこくした。すると、いやそんなはずはない。
海が呼んだ話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たゞ公務こうむ餘暇よかある一團いちだん士官しくわん水兵等すいへいら吾等われらある船室せんしつみちびき、れたる衣服きものがせ、あたらしき衣服ゐふくあたへ、なかにも機轉きてんよき一士官しくわん興奮こうふんためにと、いそぎ「ブランデー」の一ぱいをさへめぐんでれた。