むらがり)” の例文
其夜水のかゝりし処光り暉かゝやく事ほたるむらがりたるが如くなりしに、二三夜にしてその光りも消失きえうせけりとぞ。
七八人しちはちにんむらがりむに、おの/\つまたいしてならしてむつまじきことかぎりなし。かうけてみなわかとき令史れいしつまうまる。こしもとまたそのかめりけるが心着こゝろづいてさけんでいはく、かめなかひとあり。と。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其夜水のかゝりし処光り暉かゝやく事ほたるむらがりたるが如くなりしに、二三夜にしてその光りも消失きえうせけりとぞ。
さてまへにいへる渋海しぶみ川にてはる彼岸ひがんころ、幾百万の白蝶はくてふ水面すゐめんより二三尺をはなれてもすれあふばかりむらがりたるが、たかさは一ぢやうあまり、両岸りやうがんかぎりとして川下より川上の方へ飛行とびゆく