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置去
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おきざり
ふりがな文庫
“
置去
(
おきざり
)” の例文
ここまで身は
遁
(
のが
)
れ来にけれど、なかなか心安からで、
両人
(
ふたり
)
を
置去
(
おきざり
)
に
為
(
せ
)
し跡は
如何
(
いかに
)
、又我が
為
(
せ
)
んやうは
如何
(
いかに
)
など、彼は打惑へり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その時身重であったその女が、作を
産
(
うみ
)
おとしてから程なく、子供を弟の家に
置去
(
おきざり
)
に、どこともなく旅へ出て行った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
宛
(
あだか
)
も人の
唸
(
うな
)
るような……いや
唸
(
うな
)
るのだ。誰か同じく
脚
(
あし
)
に
傷
(
て
)
を負って、
若
(
もし
)
くは腹に
弾丸
(
たま
)
を
有
(
も
)
って、
置去
(
おきざり
)
の
憂目
(
うきめ
)
を見ている奴が其処らに
居
(
お
)
るのではあるまいか。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
置去
(
おきざり
)
にせん心なら
最初
(
さいしよ
)
より諸方を尋ね
歩行
(
あるき
)
鴻
(
こう
)
の
巣
(
す
)
より
態々
(
わざ/\
)
連
(
つれ
)
ては歸らず私しの江戸へ出るは我が身の利を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この時自分はまた何となく、今しがた自分を
置去
(
おきざり
)
にして、
挨拶
(
あいさつ
)
もしずに出て行った長蔵さんが恋しくなった。長蔵さんがいたら、何とか尽力して坑夫にしてくれるだろう。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
賤「あれまア
何
(
ど
)
うもお母アだよ、まア何うしてお前尼におなりだか知らないが、本当に見違えて仕舞ったよ、十三年
後
(
あと
)
に深川の櫓下の花屋へ
置去
(
おきざり
)
にして
往
(
い
)
かれた娘のお賤だよ」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「姉さん、貴方は達雄さんに
置去
(
おきざり
)
にされたような気はしませんか」
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
一体まあどうなすつたと云ふので御座いませう、
那裡
(
あちら
)
にも
這裡
(
こちら
)
にもお客様を
置去
(
おきざり
)
に
作
(
なす
)
つてからに。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と云ったなり、
赤毛布
(
あかげっと
)
と小僧を連れて出て行った。また帰ってくる事と思ったが、その
後
(
ご
)
いっこう影も形も見せないんで、全く、
置去
(
おきざり
)
にされたと云う事が分った。考えるとひどい男だ。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わっち
)
も斯う
遣
(
や
)
ってぐずついて居ても仕様がねえから
女房
(
にょうぼう
)
も
置去
(
おきざり
)
にしましたが、これは下谷の上野町に居りますが、
音信
(
たより
)
もしませんので、向うでも諦らめて、今では団子を
拵
(
こしら
)
えて遣って居るそうですが
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
云るゝものかと我が身親子が
飢
(
うゑ
)
もせず今日迄
暮
(
くら
)
しけるは皆此方の
陰
(
かげ
)
なり今更老たる叔母此梅
諸共
(
もろとも
)
置去
(
おきざり
)
にせんとならば
勿々
(
なか/\
)
止
(
とめ
)
はせじ夫ならば
其樣
(
そのやう
)
に
白地
(
あから
)
さまに申給はれと云けるにぞ傳吉大いに
迷惑
(
めいわく
)
し是は/\叔母や女房を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
置
常用漢字
小4
部首:⽹
13画
去
常用漢字
小3
部首:⼛
5画
“置”で始まる語句
置
置炬燵
置土産
置床
置文
置物
置屋
置処
置目
置毒