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終
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つ
ふりがな文庫
“
終
(
つ
)” の例文
終
(
つ
)
いには円陣までもが身動きもならぬほどに立込み、大半の者は足踏のままに浮れ
呆
(
ほう
)
け、踊り
痴
(
ほう
)
けていた。
鬼涙村
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
さうして今頃は田舍は田植の最中であることが思はれた。昔日の激しい勞働を寄る年波と共に今は止してゐても、父の身神には安息の日は
終
(
つ
)
ひに見舞はないのである。
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
村へは入った処で
染物屋
(
そめものや
)
があった。米はそこの
雨垂落
(
あまだれおち
)
に溜っている美しい砂を見ると
蹲
(
しゃが
)
み
込
(
こ
)
んでそれを両手で
掬
(
すく
)
ってはばらばら落してみた。
終
(
つ
)
いには両足を投げ出した。
火
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
『そしてね、私の事を何んでも知つてゐるのよ、お兄さんの事も美佐ちやんの事も知つてゐるの、私気味が悪いから大急ぎで歩いてるとね、
終
(
つ
)
ひにグツと私の袂をつかんでね、』
内気な娘とお転婆娘
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
國元
(
くにもと
)
から
母
(
はゝ
)
さんを
呼
(
よ
)
んで
此處
(
こゝ
)
の
家
(
いゑ
)
で二
月
(
つき
)
も
介抱
(
かいほう
)
をさせたのだけれど、
終
(
つ
)
ひには
何
(
なに
)
が
何
(
なに
)
やら
無我無中
(
むがむちう
)
になつて、
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
しても
情
(
なさけ
)
ない、
言
(
い
)
はゞ
狂死
(
きようし
)
をしたのだね、
私
(
わたし
)
は
夫
(
そ
)
れを
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
た
故
(
ゆゑ
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
おくれじと空行く月を慕ふかな
終
(
つ
)
ひにすむべきこの世ならねば
源氏物語:49 総角
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
柔
(
やわら
)
こう
肌
(
はだえ
)
にそよぎ入って
終
(
つ
)
いうとうとと
睡
(
ねむ
)
くなる。
菜の花物語
(新字新仮名)
/
児玉花外
(著)
終
(
つ
)
いには私達が仕事中のアトリエの窓に向って石を投げつける者(それは経川の債権者達であった)さえ現れるに至ったので私は、像の命題を単に「男の像」とか
ゼーロン
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
彼はこの
卑怯
(
ひきょう
)
因循
(
いんじゅん
)
な態度で
終
(
つ
)
いに人々から狙われるに至ったのかと私は気づいたが、不断のように
敢
(
あえ
)
て代弁の役を買って出ようとはしなかった。そして私はわざとはっきりと
鬼涙村
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
無限大と無限小とが
終
(
つ
)
ひに合して虚無の大調和ともなるべき茫漠たる彼方から次第に、近く遠く去来してゐる程の想ひを抱かせられる玄妙不思議な合致が感じられて来るのであつた。
円卓子での話
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
“終”を含む語句
始終
終夜
終日
臨終
終局
最終
終焉
終始
終了
始中終
終末
終宵
終幕
命終
末始終
終生
初中終
終身
終極
一部始終
...