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穿
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ほじ
ふりがな文庫
“
穿
(
ほじ
)” の例文
有松氏の顔は名代の
痘痕面
(
あばたづら
)
なので、その窪みに入り込んだ砂利は、おいそれと
手
(
て
)
つ
取
(
とり
)
早
(
ばや
)
く
穿
(
ほじ
)
くり出す事が出来なかつたのだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「そら仕樣がおまへんがな。字を覺えて
賢
(
かしこ
)
なるんやもん。」と、重吉は鉈豆の煙管の詰まつたのを
穿
(
ほじ
)
りながら言つた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「それを掘り当てようため、十人の雛妓が懸命に
穿
(
ほじ
)
る箸の尖で、あの結構なお庭が一とき
菊石面
(
あばたづら
)
になったわけ」
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
紅
(
あか
)
い
木
(
こ
)
の
実
(
み
)
を
摘取
(
つみと
)
ると、すぐそれが
汚
(
けが
)
れて
了
(
しま
)
ひ、ちよいと
草木
(
くさき
)
の
根
(
ね
)
を
穿
(
ほじ
)
つても、この
手
(
て
)
が
付
(
つ
)
くと
凋
(
しぼ
)
んでゆく。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
探偵のくせに、そんなことばかり
穿
(
ほじ
)
くって何になる。犯人の目星はちゃんと、ついてるじゃないか! と言わんばかりの
苛立
(
いらだ
)
たしさを、露骨に頬に現している。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
▼ もっと見る
あんた方は
兎角
(
とかく
)
つまらない事を
穿
(
ほじ
)
くり出しては人を嫌がらせる癖がありますね。ええ、私はドルガンは虫が好かなかったのです。何う云う訳か気が合わないでね。
赤い手
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
喜「
彼
(
あ
)
ン畜生変な物を飲ましやアがって、横ッ
腹
(
ぱら
)
を
抉
(
えぐ
)
るように、
鳩尾骨
(
みぞおち
)
を
穿
(
ほじ
)
るような、ウヽ、あゝ痛え」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この癖は非常に執拗で、だから「トントン」のいつも立っている窓の下の畳の一部は、トントンとやる度毎の足裏の摩擦でガサガサに
逆毛
(
さかげ
)
立ち、
薬研
(
やげん
)
のように
穿
(
ほじ
)
くれていた。
三狂人
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
更に土瓶の下を
穿
(
ほじ
)
くり、蚊いぶし火鉢に火を取分けて三尺の椽に持出し、拾ひ集めの杉の葉を被せてふう/\と吹立れば、ふす/\と烟たちのぼりて軒場にのがれる蚊の聲凄まじゝ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
蚯蚓
(
みゝず
)
が風邪の妙薬だといひ出してから、
彼方此方
(
あちらこちら
)
の垣根や
塀外
(
へいそと
)
を
穿
(
ほじ
)
くり荒すのを
職業
(
しやうばい
)
にする人達が出来て来た。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
しつこく私が
穿
(
ほじ
)
くり立てたのに対して、初めは幾分羞恥と
躊躇
(
ちゅうちょ
)
の色を見せていたが、そのうち
諦
(
あきら
)
めたのか苦笑しつつ、到頭詳しく話してくれたところを、今私が順序立てて
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
齒を
穿
(
ほじ
)
つてゐた爪楊子を襟に差しつゝ言つた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そればかりか、子規は俳句か何かを考へる時には、よく指先で鼻の
孔
(
あな
)
から鼻糞を
穿
(
ほじ
)
くり出したものだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
なんという名前であるか? ということなぞを
穿
(
ほじ
)
くりたいと思っていたのであろうが、武器を帯びない住民を
拉
(
らっ
)
して来たのであったから、別段手荒なことなぞをして連れて来たわけではなかった。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
園芸服のキチン氏は、せつせと土を
穿
(
ほじ
)
くりながら答へた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
穿
漢検準1級
部首:⽳
9画
“穿”を含む語句
草鞋穿
雪駄穿
穿鑿
草履穿
穿山甲
穿物
穿索
下駄穿
足駄穿
穿替
靴穿
穿過
股引穿
狭穿
庭穿
脛穿
麻裏穿
上穿
穿孔
脚絆穿
...