トップ
>
穢
>
けがれ
ふりがな文庫
“
穢
(
けがれ
)” の例文
このあいだ、一同は
穢
(
けがれ
)
を
厭
(
い
)
み、口をきよめ、
念誦
(
ねんず
)
一心、一歩も忠義堂を出ることはない。そこに寄りつどったきりなのである。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
禍害なるかな、偽善なる学者、パリサイ人よ、汝らは白く塗りたる墓に似たり、外は美しく見ゆれども、内は死人の骨とさまざまの
穢
(
けがれ
)
とに満つ。
駈込み訴え
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
何等の
怠慢
(
おこたり
)
ぞ、何ぞかくとゞまるや、
走
(
わし
)
りて山にゆきて
穢
(
けがれ
)
を去れ、さらずば神汝等にあらはれたまはじ。 一二一—一二三
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
この世にあろうとも思えぬ畜道の
穢
(
けがれ
)
にまみれるくらいなら、いっそ死んだほうがましだと、露見した場合の泰文の仕置を覚悟で、白川の邸で行われている
無月物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
いやが上に
穢
(
けがれ
)
なく見せるだけで、何の役にもたたない、それはいいが、
件
(
くだん
)
の顔で、肉をかじると、厚く切ったベイコンなんか、頬張る程には口が開けないし
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
▼ もっと見る
その為には最も
穢
(
けがれ
)
を忌んで、こういうやや人里を離れた清き泉のほとりに、
機殿
(
はたどの
)
というものを建てて若い娘たちに、その大切な布を織らせていたかと思います。
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
我が爲めに祈りて世の
穢
(
けがれ
)
を受けざらしめんとして、その度ごとに知らず識らず
鏃
(
やじり
)
を我心に沒せしめたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
政元の魔法は成就したか否か知らず、永い月日を
倦
(
う
)
まず怠らずに、今日も如法に本尊を安置し、法壇を厳飾し、先ず一身の
垢
(
あか
)
を去り
穢
(
けがれ
)
を除かんとして浴室に入った。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
アア、一転瞬にして、珠子の
穢
(
けがれ
)
を知らぬ、花びらの様な唇は、その気高い
誇
(
ほこり
)
を失おうとしているのだ。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一 身の
荘
(
かざり
)
も衣裳の染色模様
抔
(
など
)
も目にたゝぬ様にすべし。身と衣服との
穢
(
けがれ
)
ずして
潔
(
きよげ
)
なるはよし。
勝
(
すぐれ
)
て
清
(
きよら
)
を尽し人の目に立つ程なるは
悪
(
あし
)
し。只我身に応じたるを用べし。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その色を
和
(
やわら
)
げ、奏して言いけるよう、「陛下、火は
諸
(
もろもろ
)
の
穢
(
けがれ
)
を清めると申します。大璽も再び清潔になりましたから、臣は再びこれを尚蔵いたしますでございましょう。」
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
彼が病院の死亡室に轉ツてゐる施療患者の屍體の
垢
(
あか
)
、または其の他の
穢
(
けがれ
)
を奇麗に洗ひ、または拭取ツて、これを解剖臺に載せるまでの始末方と來たら、
實
(
まこと
)
に好く整ツたものだ
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
自分で体の
穢
(
けがれ
)
が厭でたまらず、腹が立って墓にも帰らないで、風のまにまに往っているうちにも、生きた人が羨ましくってしかたがなかったのです、そして、昼は草木によっかかり
蓮香
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
曲り、朽ち、
饐
(
す
)
ゑ、死ぬる物の
穢
(
けがれ
)
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
わが
墓所
(
はかどころ
)
をば血と
穢
(
けがれ
)
との溝となせり、是においてか天上より
墮
(
お
)
ちし
悖
(
もと
)
れる者も下界に己が心を和らぐ。 二五—二七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
こんな畜生道の
穢
(
けがれ
)
にまみれるくらいなら、いっそ死んだほうがましだと思い、露見した場合の泰文の仕置も覚悟で、白川の邸で行なわれている浅間しい
行態
(
ぎょうたい
)
を日記にして上訴したが
無月物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
奥方は松のうちに血の
穢
(
けがれ
)
を見ることは、いけないと思った。
皿屋敷
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
曲り、朽ち、
饐
(
す
)
え、死ぬる物の
穢
(
けがれ
)
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
穢
漢検1級
部首:⽲
18画
“穢”を含む語句
汚穢
醜穢
穢物
薄穢
触穢
穢多
穢濁
垢穢
罪穢
穢土
口穢
濁穢
小穢
穢汚
穢虫
穢悪
汚穢屋
穢辱
浄穢
穢苦
...