畦畔くろ)” の例文
うしろ田圃たんぼでは、みづこけのわるにはつてるうちからゆきけつゝあつたので、畦畔くろ殊更ことさらしろせんゑがいてたつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
青田あをた畦畔くろには處々しよ/\萱草くわんさうひらいて、くさくとては村落むら少女むすめあかおびあつやさないでも、しぼんではひらいて朱杯しゆはいごと點々てん/\耕地かうちいろどるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
すべをはつたときには畦畔くろにもみじかくさえてつちくろ部分ぶぶん何處どこにもえなくる。自然しぜんはじめて自己じこ滿足まんぞくやうにからりとこゝろよいそらぬぐうてあつひかりける。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)