トップ
>
甲府
>
こうふ
ふりがな文庫
“
甲府
(
こうふ
)” の例文
「しかしまたことによると、この
館
(
たち
)
に
擒人
(
とりこ
)
となっている咲耶子を助けだそうという考えで、この
甲府
(
こうふ
)
に
潜伏
(
せんぷく
)
しているようにも考える」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうして
甲府
(
こうふ
)
の町へ小屋を
張
(
は
)
ったときには、「曲馬団のトッテンカン」という
評判
(
ひょうばん
)
だけで、見物人は毎日ぞくぞくとおしよせて来ました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
東京の
三鷹
(
みたか
)
の住居を爆弾でこわされたので、妻の里の
甲府
(
こうふ
)
へ、一家は移住した。甲府の妻の実家には、妻の妹がひとりで住んでいたのである。
薄明
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「忘れたよ、平次。奥でも生きておれば、また何か思い付くことがあるかも知れないが、その頃私は
甲府
(
こうふ
)
の御勤番でな」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「駄目ですね。新宿が近いのですが、よくありませんね。
寧
(
むし
)
ろ
甲府
(
こうふ
)
方面へ出ます。この
鼻緒商売
(
はなおしょうばい
)
も、不景気知らずの昔とは、大分違って来たようですね」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
甲府
(
こうふ
)
まで乗り、
富士見
(
ふじみ
)
まで乗って行くうちに、私たちは山の上に残っている激しい冬を感じて来た。
嵐
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
下性
(
げしょう
)
が悪くって
寐小便
(
ねしょうべん
)
の始末に困った事だの、
凡
(
すべ
)
てそうした
顛末
(
てんまつ
)
を、飽きるほど
委
(
くわ
)
しく述べた中に、
甲府
(
こうふ
)
とかにいる親類の裁判官が、月々彼女に金を送ってくれるので
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
大迂回
(
だいうかい
)
の為めに、乗替えの度に時間をとり、
甲府
(
こうふ
)
へついた頃にはもう日が暮れかけていた。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
第二信は、ある日白が縄をぬけて、赤沢君の
家
(
うち
)
から約四里
甲府
(
こうふ
)
の停車場まで
帰路
(
きろ
)
を探がしたと云う事を報じた。
然
(
しか
)
し甲府からは汽車である。甲府から東へは帰り様がなかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それから甲斐一国の
都会
(
みやこ
)
の
甲府
(
こうふ
)
に行きつくのだ。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
もっと微細にわたれば、綱吉将軍のお世つぎに、老公は
甲府
(
こうふ
)
どのをおすすめになり、将軍家のご意中では、
紀伊
(
きい
)
どのを望んでおられた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
四方
(
しほう
)
が
山
(
やま
)
に
囲
(
かこ
)
まれた
甲府
(
こうふ
)
の町のことですから、九月になるともう
山颪
(
やまおろ
)
しの秋風が立ち、大きなテントの屋根は、ばさりばさりと風にあおられていました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
甲府
(
こうふ
)
市の妻の実家に移転したが、この家が、こんどは
焼夷弾
(
しょういだん
)
でまるやけになったので、私と妻と五歳の女児と二歳の男児と四人が、
津軽
(
つがる
)
の私の生れた家に行かざるを得なくなった。
庭
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
川手氏を
甲府
(
こうふ
)
の近くの山中の一軒家へ
匿
(
かくま
)
ったことは、先日お話した通りですが、あれ程用心に用心を重ねて連れて行ったのに、どうしてこんなことになったのか、殆んど想像もつきません。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
もっとも、
蛾次郎
(
がじろう
)
の身にとってみれば、
甲府
(
こうふ
)
一
城
(
じょう
)
の
安危
(
あんき
)
よりは、この独楽一
箇
(
こ
)
が大事かも知れない。だれか、かれを
悪童
(
あくどう
)
とよぶものぞ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甲府
(
こうふ
)
市の郊外に一箇月六円五十銭の家賃の、最小の家を借りて住み、二百円ばかりの印税を貯金して誰とも逢わず、午後の四時頃から湯豆腐でお酒を
悠々
(
ゆうゆう
)
と飲んでいたあの頃である。
十五年間
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
家康
(
いえやす
)
の
家来
(
けらい
)
大久保長安
(
おおくぼながやす
)
、あれはいま
甲府
(
こうふ
)
の民を苦しめている悪い
代官
(
だいかん
)
、その
手勢
(
てぜい
)
とたたかうことは、父や
兄妹
(
きょうだい
)
の
仇
(
あだ
)
に向かうもおなじことです
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甲府
(
こうふ
)
のまちはずれに八畳、三畳、一畳という
草庵
(
そうあん
)
を借り、こっそり隠れるように住みこみ、下手な小説あくせく書きすすめていたのであるが、この甲府のまち、どこへ行っても犬がいる。
畜犬談:―伊馬鵜平君に与える―
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「水戸のご隠居には、ご在職中から、
甲府
(
こうふ
)
綱豊
(
つなとよ
)
さまを
擁
(
よう
)
し、あなたのご意中は、
紀伊
(
きい
)
綱教
(
つなのり
)
さまにありました」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
駿府
(
すんぷ
)
の今川家の使者がここや岡崎や、
小田原
(
おだわら
)
や
甲府
(
こうふ
)
などへ頻繁に往来しているのでも、或る筋が読めた。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甲
常用漢字
中学
部首:⽥
5画
府
常用漢字
小4
部首:⼴
8画
“甲府”で始まる語句
甲府城
甲府攻
甲府表
甲府勝手
甲府市
甲府邊
甲府新城
甲府討入
甲府附近
甲府塗師屋町