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父様
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ととさま
ふりがな文庫
“
父様
(
ととさま
)” の例文
旧字:
父樣
相かはらず
父様
(
ととさま
)
の御機嫌、母の気をはかりて、我身をない物にして上杉家の安穏をはかりぬれど、ほころびが切れてはむづかし。
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母様
(
かかさま
)
痛いよ/\
坊
(
ぼう
)
の
父様
(
ととさま
)
はまだ
帰
(
か
)
えらないかえ、
源
(
げん
)
ちゃんが
打
(
ぶ
)
つから痛いよ、
父
(
とと
)
の無いのは犬の子だってぶつから痛いよ。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
奥様も順でいなさりやすから
昨夜
(
よんべ
)
お暇いただいて来やしたのえ、
父様
(
ととさま
)
も
母様
(
かかさま
)
も、眼の中さあ入れたいほど様子で居なさる。
農村
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
父様
(
ととさま
)
にも春彦どのにも
褒
(
ほ
)
められようぞ。わたしはいやじゃ、いやになった。(投げ出すように砧を捨つ)
修禅寺物語
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
我が母なるお艶の、お妾さまといはるる身なるが、情けなく恥づかしという事も分り。せめては金三を
父様
(
ととさま
)
と呼ばるるが勿躰なけれど嬉しき事に思ひて、日を送りしに。
野路の菊
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
千代
遠
(
とほ
)
いい、遠いい、
父様
(
ととさま
)
や、ばば様、ぢぢ様の国にまゐりたいといふて泣く。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
「
父様
(
ととさま
)
あ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御
(
おん
)
なつかしさ
少時
(
しばし
)
も忘れず
何
(
いず
)
れ近き
中
(
うち
)
父様
(
ととさま
)
に申し
上
(
あげ
)
やがて
朝夕
(
ちょうせき
)
御前様
(
おまえさま
)
御傍
(
おそば
)
に
居
(
お
)
らるゝよう神かけて祈り
居
(
お
)
りなどと我を
嬉
(
うれ
)
しがらせし事憎し憎しと、
怨
(
うらみ
)
の
眼尻
(
まなじり
)
鋭く
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
つくづく思へば
無情
(
つれなし
)
とても
父様
(
ととさま
)
は
真実
(
まこと
)
のなるに、我れはかなく成りて宜からぬ名を人の耳に伝へれば、残れる
耻
(
はぢ
)
は
誰
(
た
)
が上ならず、
勿躰
(
もつたい
)
なき身の覚悟と心の
中
(
うち
)
に
詫言
(
わびごと
)
して
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
アヽ五日前一生の晴の化粧と鏡に向うた折会うたる我に少しも違わず
扨
(
さて
)
は
父様
(
ととさま
)
かと早く悟りてすがる
少女
(
おとめ
)
の利発さ、
是
(
これ
)
にも
室香
(
むろか
)
が名残の
風情
(
ふぜい
)
忍ばれて心強き子爵も、二十年のむかし
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
いつぞは正気に
復
(
かへ
)
りて夢のさめたる如く、
父様
(
ととさま
)
母様
(
かかさま
)
といふ折の有りもやすと
覚束
(
おぼつか
)
なくも
一日
(
ひとひ
)
二日
(
ふつか
)
と待たれぬ、
空蝉
(
うつせみ
)
はからを見つつもなぐさめつ、あはれ
門
(
かど
)
なる柳に秋風のおと聞えずもがな。
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
父
常用漢字
小2
部首:⽗
4画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“父”で始まる語句
父
父親
父子
父母
父娘
父御
父樣
父上
父爺
父君