滅切めつきり)” の例文
念佛ねんぶつにごつたこゑあかるくひゞいた。地上ちじやうおほうたしも滅切めつきりしろえてれうにはてられた天棚てんだな粧飾かざりあかあをかみ明瞭はつきりとしてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
自體人間の生存税は滅切めつきり高價かうかになツて來た、こと吾々われ/\藝術家は激戰げきせんさい中で平和演説へいわえんぜつツてゐるやうなもんだから、存立そんりつあやふい!………これからは誰が俺のみたして呉れるんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
それを晩秋ばんしうそら悉皆みんなるので滅切めつきりえる反對はんたい草木くさきすべてが乾燥かんさうしたりくすんだりしてしまふのに相違さうゐないのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
にち餘處よそつて滅切めつきりすくなくなつてるのをあるときふと發見はつけんしてすこ不快ふくわいかつへんおもひつゝあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)