正味しょうみ)” の例文
私の長話に大変時間が経過したような気がされることであろうが、アパートを出てからここまで、正味しょうみ四五分の時間だった。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
自分の悪い事をおおやけにするは余り面白くもないが、正味しょうみを言わねば事実談にならぬから、ト通り幼少以来の飲酒の歴史を語りましょう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それからもう一度下女が雨戸を引く音に夢を破られて、最後に起き上ったのが、まだ川のおもてに白いもやが薄く見える頃だったから、正味しょうみ寝たのは何時間にもならなかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さて、小僧ますをとりて酒を入れ候に、酒はこともなく入り、つい正味しょうみ一斗と相成あいなり候。山男おおいわらいて二十五文をき、瓢箪をさげて立ちり候おもむき、材木町総代そうだいより御届おとど有之これあり候。
紫紺染について (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
正味しょうみの実力を養うと云うのが事実に行われて居たから、大概の塾生はく原書を読むことに達して居ました。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「ははあ、僕が帆村です」と無造作むぞうさに答えて、「風間さんの背丈は、皮草履かわぞうりをはいたままで一メートル五七、すると正味しょうみは一メートル五四というところで、理想型だ」
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
だから二人の天賦てんぷを度外において、ただ二人の位地いち関係から見ると、お延は戦かわない先にもう優者であった。正味しょうみの曲直を標準にしても、わない前に、彼女はすでに勝っていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただその徳川が開国であると云うのは、外国交際のしょうあたって居るから余儀なく渋々しぶしぶ開国論にしたがって居たけの話で、一幕まくっ正味しょうみ楽屋がくやを見たらば大変な攘夷藩だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「なるほど。で、もう一つうかがいたいのはその、長期性時限爆弾の正味しょうみですが、その実体はどれくらいの大きさのものでしょうか。さだめし、ずいぶん小さいのでしょうなあ」
中津藩歳入の正味しょうみはおよそ米にして五万石余、このうち藩士の常禄として渡すものは二万石余に過ぎずして、のこりおよそ三万石は藩主家族の私用と藩の公用に供するものなり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
実は早いところ空気中に睡眠薬をまいて置いたから、金のやつはもう二十分のちには両のまぶたがくっついて、それからあと正味しょうみ六時間は、死んだようになってぐうぐう睡ることだろう
「はあ、最後まで正味しょうみ三分間はありましたろう。その間、頑張って打電しました」
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
上等の最下さいか、小姓組、医師のごときは、十人扶持じゅうにんぶちより少なき者もあれども、これをがいするに百石二百石或は二百五十石ととなえて、正味しょうみ二十二、三石より四十石乃至ないし五、六十石の者最も多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それには正味しょうみ三十五日かかりましたよ。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)