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ようす
山がたといひ
出して、
土地の
樣子からその
性質を
述べて、そこに
青々と
芽を
出した
野菜の
色を、
印象深くつかんで、
示してゐます。
といつて
歎きましたが、
姫はいよ/\
澁るばかりで、
少しも
聞きいれる
樣子がありませんので、
翁も
手のつけようがなくなつて、どうしても
宮中には
上らぬといふことをお
答へして
山中といふ
題です。
山中目に
見、
耳に
聞えるものを
五とほり
竝べて、そしてもの
靜かな
山の
樣子を
考へさせようとしたのです。
なんともいへない
無邪氣な
顏つきや
樣子をしてゐるところなど、いかにも
昔の
人の
飾り
氣のない
心が
窺はれるばかりでなく、
當時の
人の
風俗だとか
服裝なども、これによつて
知ることが
出來ますから
春になる
色といふのは、まだ
春になり
切つてゐるわけではありません。
春の
樣子が
調つて
行つてゐることをいふのです。